テレビ局元社員に懲役6年と罰金求刑 業務上横領や詐欺などの罪に問われ裁判

会社の金をだまし取った罪などに問われているTSK・山陰中央テレビジョン放送の元社員の裁判は、23日結審し、検察は懲役6年を求刑しました。

詐欺と業務上横領などの罪に問われているのは、住所不定、無職で、TSKの社員だった男性被告(44)です。

被告は、会社が設立した事業運営団体を1人で担当していたのに乗じ、2021年9月から2023年9月までに、TSKやその関連団体の他、知人女性からあわせて約4676万円をだまし取ったなどとして、4回逮捕、起訴されています。

23日に被告人質問などがあり、被告は、「担当業務の売り上げが社内で大きく評価され、後にひけなくなる中、誰にも相談できないプレッシャーで、風俗遊びに依存するようになった。」
「その時だけ安心できて、やめようとしてもやめられず、その支払いのために会社の金を横領した。」などと答えました。

これに対し、検察は、常習的、悪質な犯行で、動機に酌量の余地はないなどとして、懲役6年と罰金100万円を求刑しました。

一方、弁護側は懲戒解雇されるなど、一定の社会的制裁を受けているとして、寛大な判決を求めました。

最後に被告が、「申し訳ありませんでした」と一礼して結審。

判決は、6月30日に言い渡されます。

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