真島茂樹さん(宇都宮出身)が死去 地元に悲しみ広がる 亡くなる前日に栃木県内で講演も

本紙に「ダンスは自分の人生そのもの」と熱い思いを語った真島さん。自らが振り付けたマツケンサンバⅡを披露した=2005年、東京都内

 23日に訃報が伝えられた宇都宮市出身の振付師真島茂樹(まじましげき)さん(77)は、亡くなる前日に本県で講演するなど、精力的に活動していた。突然の訃報を受け、地元には悲しみが広がった。

 真島さんは21日、上三川町での同町主催の講演会で、約100人を前に夢を持ち続ける大切さなどを語った。最後は、自身が振り付けを手掛けたマツケンサンバⅡを参加者と踊った。

 町生涯学習センター職員の北條亮子(ほうじょうりょうこ)さん(52)は「とても元気な様子で、私たちへの対応も明るく丁寧だった。(訃報は)信じられない」と話す。「みんなが楽しめる夢のあるダンスを残してくれてありがとうと伝えたい」と別れを惜しんだ。

 真島さんは「とちぎ未来大使」として、県内の中学校などで講演活動にも取り組んでいた。出身地・宇都宮市の佐藤栄一(さとうえいいち)市長は23日の定例記者会見で「テレビ出演を通じ、市の知名度アップに貢献してくれた。市にとっても大変誉れな方」と哀悼の意を表した。

 同市江野町、日本料理店の元店主簗嶋俊夫(やなしまとしお)さん(80)は小学生の頃、真島さんと同じバレエ教室に通っていた。体が弱く、親の勧めで教室に入った簗嶋さんにとって「真島君は抜きんでて上手だった」。人一倍熱心に練習していたという。「突然のことで本当に残念」と肩を落とした。

© 株式会社下野新聞社