食材と料理人の魅力評価 長崎・雲仙市 美食都市アワード獲得で受賞式

橋爪会長(左)から受賞理由などについて説明を受ける料理人や生産者ら=雲仙市千々石町、オーガニック直売所タネト

 この春、地方の食の創造性を顕彰する「美食都市アワード」(美食都市研究会主催)を獲得した長崎県雲仙市で23日、受賞式があり、昔からある在来種野菜などの食材や多彩な料理人の魅力を再確認した。
 地元農家、岩崎政利さんの在来種野菜をはじめ新鮮な食材に魅了された有名料理人が市内で腕をふるい、国内外から観光客が訪れている。都市部に流出していた食材が産地で消費されている点も、輸送時の二酸化炭素(CO2)が削減されると評価された。
 式には岩崎さんをはじめ、東京から移住してきたレストランBEARDのオーナーシェフ、原川慎一郎さんらが出席。同研究会の橋爪紳也会長が「シェフの皆さんが有機野菜を大切にして、新しい食文化が生まれている」とたたえた。
 金澤秀三郎市長が「全国に誇る生産者、シェフはもとより消費者の皆さんのおかげ」とあいさつ。式後、岩崎さんの野菜料理をふるまった雲仙福田屋の草野玲料理長は「雲仙の野菜を評価していただきうれしい。世界に広めたい」と喜んだ。同アワードは今年創設。同市のほか、金沢市など5市が選ばれた。

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