コメの試験栽培へ田植え 福島県浪江町津島地区で震災後初

苗を手植えする関係者

 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除された福島県浪江町津島地区で23日、コメの試験栽培の田植えが行われた。津島地区でのコメの栽培は東日本大震災と原発事故発生後、初めて。

 津島復興組合員や地域住民ら約20人が、試験水田約8アールに県オリジナル品種「里山のつぶ」の苗を手植えした。10月ごろに収穫し、放射性物質を検査する。町は営農再開に向けて試験栽培を継続し、生産者の確保に取り組む。

 津島復興組合の菅野雄造副組合長は「震災前のように戻るには時間はかかるが、少しずつ前進して若者にも農業に参加してもらいたい」と語った。

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