【日本ダービー/データ攻略】3戦3勝の無敗馬は“消し”も 皐月賞組で狙い撃つべき「勝率75%」の関西馬

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今週は東京競馬場で日本ダービー(東京優駿/芝2400m)が行われる。今年は無敗の皐月賞ジャスティンミラノが1番人気想定だが、過去には2桁人気馬の馬券内もあるレース。穴馬候補の発掘にも力が入る。

ここでは、過去10年からシンエンペラーシックスペンスにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■シンエンペラーに「勝率75%」データの追い風

京都2歳S以降、勝ち星から遠ざかっているシンエンペラー。2歳秋の時期から重賞勝ちと仕上がりの早さを示しただけに成長力に不安が……と思ってしまうところだが、今回はローテーションが後押しする。

・弥生賞で上がり3F最速の関西馬【3.0.0.1】

ワンアンドオンリー、マカヒキ、ワグネリアンと、該当馬4頭中3頭が勝利。昔から弥生賞とダービーの関連性は高く、春競馬で3度の関東遠征を覚悟してても弥生賞から始動する関西馬であれば信頼度はさらに増す。

シンエンペラーについて補足すると、デビュー戦は11月の東京芝1800m。矢作厩舎には2頭のダービー馬がいるが、ディープブリランテもコントレイルも秋の東京芝1800m勝利実績があり、厩舎における“ダービーローテ”となっている点は見逃せない。同馬の脚質を考えればもう少し内めの枠が良かった印象も、すんなり好位のインを確保できれば面白い存在だ。

■3戦3勝シックスペンスに【0.0.0.4】

シンエンペラーとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがシックスペンスだ。デビューから無傷の3連勝でスプリングSを制覇。皐月賞組以外における最大の惑星と言える1頭だが、今回はローテーションまつわるマイナス材料が浮上してしまう。

・前走が3月中旬以前のレースだった馬【0.0.0.4】

馬券内馬ゼロの“0%データ”に抵触。4頭と母数そのものは決して多くないが、このなかには無敗のGI馬ダノンプレミアムやC.ルメール騎手騎乗で3番人気に推されていたワーケアも含まれている。過去10年における前走3月中旬以前のローテーションは“相性最悪”と言えるものだ。

1600→1600→1800mとマイル中心の臨戦過程を組んできたシックスペンス陣営。以前ほどマイラータイプの台頭が難しくなっている東京芝2400mの日本ダービーで越えるべきハードルは相当高いものとなるだろう。未経験の東京と大幅な距離延長のリスクを考えたとき、思い切って“消し”の可能性も浮上する1頭なのかもしれない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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