「最も柔らかいタイヤを使用せずに…」好位置のRBに専門メディアも期待感!角田裕毅、モナコGP初日は「全てがポジティブ」と自信

F1第8戦のモナコ・グランプリが開幕し、5月24日には2度のフリー走行(FP1、FP2)が実施された。

直近の2戦でポイント圏内フィニッシュを飾るなど好調なビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、この伝統の市街地コースでも安定したラップを重ね続け、FP1では34周回で全体8番手となる1分12秒875のベストタイムを計測し、続くFP2では36周を走行して1分12秒349と、こちらは11番手のタイムとなっている。
2つのセッションを終えた後、彼はチームの公式サイト等を通して、「今回もポジティブな初日となりましたが、それはFP1の時から感じていました。まだパフォーマンスを引き出すために改善できる点は幾つかありますが、それを見つけるのがプラクティスの目的でした。例えば、ブレーキングは改善できると思います。というのも、幾度かスライドしたし、このC5タイヤはとてもセンシティブだからです」と振り返り、さらに以下のように続けた。

「それ以外では、ウォームアップも良好で、全てがポジティブです。モナコでは常に、セッティングの細かい部分での微調整が重要になってきます。全体的なペースは良いので、明日さらなるステップアップを果たし、予選に向けて最大限のパフォーマンスを引き出すことが楽しみです」

RBのレーシングディレクターであるアラン・パーメインは、「今日は午前中(FP1)にソフトタイヤを使用したことで、午後(FP2)には残っていなかった。ソフトタイヤを使用していたら、もっと上位のタイムシートに両ドライバーの名前が載っただろう。FP1では2人ともドライビングの感触に幾つか問題が生じたが、セッティングに変更を加えたことで、FP2では改善が見られた。両ドライバーとも午後の車には満足しており、明日のFP3と予選が楽しみだ」と、今後のセッションにも期待を寄せている。

専門メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「モナコでのチームの見通しは良好」と題した記事で、RBがポジティブな初日を過ごしたことを伝え、角田については「FP1で8番手、FP2は11番手。彼は最も柔らかいタイヤを使用せずに、この結果を出した。このRB の日本人ドライバーは初日に満足しており、明日の非常に重要な予選に向けた準備も順調である」と綴った。

一方、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「先週のイモラでのプラクティスで見せたような、目を引くシングルラップのペースは再現されなかったものの、ソフトタイヤを使用しなかった5人のドライバーの中で最速だったことを考えると、RBの調子はまだ良好のようだ。FP2での角田は11番手につけて、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)の前に位置しており、ロングランのペースでも競争力があるように見える」と、レースでも期待できることを強調している。

構成●THE DIGEST編集部

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