最後の土曜日、1516人感動 氷見「お菓子の美術館」2番目の多さ

本物そっくりに彩られた「夢の世界」を楽しむ来場者=氷見市芸術文化館

  ●市芸術文化館、初のバックヤードツアー

 氷見市芸術文化館で北陸初開催の「お菓子の美術館~渡辺おさむスイーツアートin氷見」(富山新聞社、北國新聞社主催)は25日、会期最後の土曜日に大勢の家族連れらが続々と訪れた。観覧者数は会期中2番目に多い1516人に上り、来場者は本物そっくりの「スイーツ」で華やかに彩られた「夢の空間」を楽しみ、幸せな気分に浸った。この日限定で舞台裏から鑑賞できるバックヤードツアーが初めて行われ、不思議な光景に見とれた。

 この日は観覧を楽しむ家族連れや友人同士の鑑賞が途切れず、来場者は各エリアに入るたびに「ワー、すごい」「かわいい」と思わず歓声を上げた。

 お菓子が大好きで、両親と一緒に2回目の鑑賞となった氷見市稲積の島咲絢ちゃん(5)と弟の蒼士ちゃん(2)は「楽しかった」と満面の笑みを浮かべた。

 ずっと鑑賞を楽しみにしていた高岡市高陵町の年中児荒見慶ちゃん(4)と同市能町小1年の岡野杏南さん(6)は「本物みたい」と楽しんでいた。

 家族や親類9人で訪れた氷見市上庄小1年の山下蓮翔さん(6)は「チョコレートの館」に「本物みたいで食べたくなった」と感想を語った。両親と一緒に鑑賞した富山市速星小3年の中西莉聖さん(11)も「とてもおいしそう。食べてみたい」と話した。

 本物のようなデコレーションを施す「スイーツデコ」でカラフルで精巧に表現された作品が300点以上並ぶ会場に、弟の碧ちゃん(5)と一緒に観覧した氷見市比美乃江小3年の角谷雫さん(9)は「何年掛けて作ったのだろう。すごい」と感動した様子だった。

  ●舞台裏から俯瞰満喫

 初のバックヤードツアーでは、来場者が舞台ホールを使った「お菓子の美術館」を3階部分の客席側から俯瞰した。お菓子の水族館や動物園など各エリアで仕切られ、舞台照明を駆使した「夢の空間」を違った角度や視点から楽しんだ。市芸術文化館の公式LINEでツアーを知って駆けつけた氷見市園の山本真弓さん(41)は「きょうだけなんてラッキー。本当に楽しかった」と話し、解説を聞いて再入場してじっくりと見て回った。

  ●菓子のデコパーツで飾る一点物作り笑顔

 「お菓子の美術館」の会場では、鑑賞後に来場者が装飾を施す「デコパーツ」を使い、世界に一つだけのアクセサリーやキーホルダーを作るワークショップを楽しんだ。

 子ども連れや女性らが夢中になってカラフルで多彩なお菓子のデコパーツを選び、おしゃれな一点物を仕上げた。高校時代の友人3人でアクセサリーを作った金沢市の会社員岡山眞純さん(27)は「楽しい思い出を形にして、見たら思い出す」と笑顔を見せた。

デコパーツを選ぶ来場者

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