合掌家屋と新緑眺め苗植える 南砺・相倉で棚田オーナー

合掌家屋を背景に田植えを体験する参加者=南砺市の相倉合掌造り集落

  ●企業、大学155人

 南砺市の世界遺産・相倉合掌造り集落で25日、棚田オーナーによる田植えが行われた。155人が茅葺き屋根の合掌家屋と新緑の景色を楽しみながら「てんたかく」の苗を丁寧に手植えした。

 参加者は17区画の水田に分かれた。30年以上前から新入社員研修で、相倉での農作業に参加する人材サービス業「クイック」(大阪市)から32人、子会社の「カラフルカンパニー」(金沢市)は10人が参加した。クイック代表取締役会長の和納勉さん(75)は「大都市出身の社員が多く、みんなで協力して取り組む農業はいい経験だ」と話した。

 富山国際大、金大、筑波大の学生と職員31人も田植えに汗を流した。金大3年の相澤茉歩さん(20)は「小学生以来の体験で、素足で田に入る感触が懐かしい」と喜んだ。

 開会式では、世界遺産で米作り実行委員長の南田実さん(73)が「ライブカメラも設置されている。田植えの後も見守ってほしい」とあいさつした。9月14日に稲刈りが行われる。

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