万博で被災地特産品販売 射水の店舗、マルシェに出店 現状、観光の魅力も紹介

「フライング万博」で被災地支援を呼び掛ける松村社長(左から2人目)=4月、大阪市内

 能登半島地震で被災した富山、石川県の事業者の商品が、来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博で販売されることになった。射水市のジャパンフラワーコーポレーションが「JAPANマルシェ」に出店し、伝統工芸品や特産品、飲食物などを販売する。被災地の現状や観光の魅力をPRするパネルも設置し、世界中から訪れる来場者に支援や来訪を呼び掛ける。

 日本の食や文化、歴史を感じながら地産品などを買い物できるJAPANマルシェに3ブースを設ける。「北陸ごっつおマルシェ―能登半島地震復興支援―」をテーマに、北陸の飲食・観光事業者を応援し、世界に魅力を発信する場とする。

 物販・おみやげコーナーには各地の特産品と併せて、石川県内の酒造所による日本酒や七尾市内の温泉街で販売されていたお土産などを並べる。被災して営業できていない店舗の工芸品などの販売も予定する。

 飲食コーナーでは有名店舗と連携し、シロエビやホタルイカ、輪島名物の「酔いだこ」を使ったオリジナルのたこ焼きなどを販売する。イベントコーナーでは各地で人気を集める催しを紹介するミニイベントやミニ市場を開く。

 射水市のPRも行う。日本で一番多く栽培されている「食香バラ」などを使用したスイーツを提供する。

 同社は地震直後から、氷見市や能登地方の避難所に、支援物資とともに安らぎを与える花を届ける活動を続けてきた。4月に大阪市の繁華街で始まった万博のプレイベント「ミナミ・フライング万博2024」では被災店舗の商品を店主に代わって観光客らに販売した。富山や石川の観光PRも行い、好評だったことから、万博でも被災地支援につながる活動を展開することにした。

 松村吉章社長は「被災地が忘れ去られることがないよう発信し、実際に足を運んでもらえるよう働き掛けていきたい」と話した。

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