FFG純利益96.4%増 中小向け貸出金堅調など堅調に推移

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が発表した2024年3月期連結決算は、純利益が前期比96.4%増の611億7800万円で、2期ぶりの増益だった。中小企業向け貸出金などが堅調に推移し、前期計上した外国債券の売却損がなくなったことも寄与した。
 売上高に当たる経常収益は同22.2%増の4047億4300万円。本業のもうけを示すコア業務純益は同70億700万円増の1004億4500万円だった。デジタル関連投資などで経費が増えた一方、貸出金や有価証券の利息が増加し、投資信託や保険の販売が好調で手数料収入も伸びた。五島久社長は記者会見で「銀行の基礎的な収益力が上がっている」と述べた。
 FFGは昨年10月に福岡中央銀行(福岡市)と経営統合し、これに伴う一時的な経理処理による利益215億円を計上した。
 25年3月期の業績予想は、純利益を前期比12.0%増の685億円と見込む。

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