県内各地で“麦秋” LRT、黄金色の景色の中を行く フォーカスLRT元年㉘

LRTが走る高架軌道近くの畑で収穫される麦=26日午前11時40分、宇都宮市平出町

 栃木県内各地で麦秋の時季を迎えた中、宇都宮市内の次世代型路面電車(LRT)沿線の麦畑も黄金色に色づき、収穫が行われている。

 本県は二条大麦の収量、栽培面積とも全国2位。多くはビールの原料になる。JAうつのみや管内の栽培面積は約1千ヘクタールで、LRT沿線の平石、清原両地区では農家30軒ほどが計約190ヘクタール作付けしている。

 同市平出町、農業田崎昇吉(たさきしょうきち)さん(69)は、高架軌道を望む平石停留場近くの畑約50アールで栽培。26日は朝から、初夏の風に揺れる麦をコンバインで収穫していった。

 田崎さんは「約25年、同じ場所で麦を作っている。LRT開通で田園に都会的な風景が加わり、列車を見ていてうれしい」と話した。同JA管内では6月上旬まで収穫作業が続く。

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