「理想を求め過ぎた」長谷部誠が引退会見では明かさなかった“後悔”「ザッケローニはもう1個先のサッカーを見ていた」

今シーズン限りで現役を引退した元日本代表キャプテンの長谷部誠が、5月26日にフジテレビ系列で放送されたスポーツ番組『すぽると!』にVTR出演。インタビューのなかで、後悔している出来事を明かした。

24日に都内で行なわれた引退会見では、「自分のキャリアに対しては全く後悔はない」と語っていたなか、「悔いが残る試合や、戻れたらと思う試合はあるか」と質問を受けると、こう回答している。

「2014年のワールドカップは、いる選手の質とかチーム全体のことを考えれば、もっといい戦いができた。もっと大きな結果を出せたと思う」

名将アルベルト・ザッケローニが率いていた当時の日本代表は、キャプテンの長谷部以下、本田圭佑、香川真司、長友佑都、内田篤人など豊富なタレントを擁していたものの、ブラジルW杯では1分け2敗と1勝もできずに大会を去った。

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「理想を求め過ぎたというのは振り返るとあって、サッカーというのは戦術もそうだし、その時代時代で合うサッカーがあって、すごく進化する。そういう意味では変わっていくのがすごく速い世界。そこに自分たちが対応しきれてなかったかな」

そう回想した40歳のレジェンドは、「いま振り返れば、ザッケローニ監督はもう1個先のサッカーを見ていた。現代の、今ぐらいのサッカーを見ていたんじゃないかな。縦に速いサッカーとか」と語り、こう続けている。

「ただ、選手たちのなかで自分たちがボールを保持してプレーしようというイメージが強かったんで、織り交ぜてバランスよくサッカーができたら、もう少し良かったのかな」

個々の選手のクオリティが高かった分、自分たちのスタイルに固執しすぎた――。惨敗に終わった大会をそう回顧した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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