惑星探査へ夢広がる 空き缶サイズの模擬人工衛星「缶サット」製作に挑戦 群馬県庁で体験講座

協力しながら缶サットを作る参加者

 空き缶サイズの模擬人工衛星「缶サット」製作の技術力を競う「ぐんま缶サットチャレンジ」(上毛新聞社主催)の開催を前にした体験講座が26日、群馬県庁県民ホールで開かれた。県内の高校生や大学生、群馬高専生ら計23人が参加し、缶サットへの知識を深めた。

 缶サットは、カメラやセンサーを乗せた模擬人工衛星をロケットで打ち上げ、パラシュートで落下する間にデータを取得する。目標を定め、その達成度を競う。講座は7月6、7の両日、本県で開かれる大会を前に、魅力を感じてもらおうと同社が企画した。

 前橋市出身で千葉工業大惑星探査研究センターの前田恵介研究員(46)が講師を務め、缶サットに乗せる組み込みシステムや各センサーについて説明した。参加者は配られた電子部品セットを組み立て、プログラミングを施した。最後にパラシュートを取り付けたペットボトルに入れて缶サットを完成させた。

 理科部の仲間と参加した高崎工業高3年の福田紗良さん(17)は「難しい内容で、できるか不安だったけど、プログラミングが楽しかった。大会に向けて頑張りたい」と話した。前田研究員は「群馬で初めて講座を開いたが、皆が順調に進めてくれて安心した。大会に向けて自分たちの考えで高度なものを作ってくれたらうれしい」と期待を込めた。

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