「水道水サーバー」でプラごみ削減 佐世保市が協定へ マイボトルの利用推進 長崎

導入された水道水を使ったウオーターサーバー=佐世保市役所

 海洋汚染などに影響があるプラスチックごみの削減を進めるため、長崎県佐世保市などは、浄水型ウオーターサーバーレンタルの「ウォータースタンド」(さいたま市)と近く協定を締結する。水道水を使ったウオーターサーバーからマイボトルに給水することで、ペットボトルなどの使い捨てプラ製品の使用抑制やプラごみ削減を狙う。
 マイボトルの利用を促すため、同社はウオーターサーバー116台を市、市教委、市水道局に無料でレンタルする。市などは「給水スポット」として公共施設に50台、離島を除く公立の全小中学校に66台を置く。学校には熱中症対策も兼ねて6月中には設置する。協定は3年間で、将来的には民間施設を含め200台の設置を予定している。
 市は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするゼロカーボンシティ宣言をしており、協定締結はその一環。市によると、同社は全国の88自治体と協定を結んでおり、県内自治体では同市が初めて。
 同社によると、サーバーは水道直結型で、フィルターを通すことで水道水に含まれる塩素やカルキなどを除去し、一般に売られているミネラルウオーターと同等の質になるという。
 市は水道使用量を基にプラスチックごみの削減効果を算出していく予定で、宮島大典市長は「ゼロカーボンシティ実現のため、相互に連携協力し、持続可能な地域づくりを目指していきたい」としている。

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