ブロニー・ジェームズがサンズとワークアウト「2way契約はない」と代理人が明言

通常のNBAドラフトではトップ3の選手たちが主役となるわけだが、今年はレブロン・ジェームズの息子ブロニー・ジェームズの参加により、その動向に注目が集まっている。そして『The Athletic』によると、フェニックス・サンズが同選手を参加し、ワークアウトを開催するようだ。

サンズは「NBAドラフト2024」で1巡目22位指名権を所有しており、ブロニーは球団が指名を検討する選手の1人とされている。一方でブロニーには10球団以上からワークアウトの招待があるが、実際に訪問するのはサンズやロサンゼルス・レイカーズなど、一部のチームに限定される見込みのようだ。

その窓口となっているのが、エージェント「クラッチスポーツ」のトップであり、レブロン・ジェームズの友人でもあるリッチ・ポールである。その敏腕代理人によれば、ブロニーはもし仮にドラフトを見送られたとしても、2way契約を結ぶ意向はないという。

「(2way契約を結ばないという噂は)紛れもなく本当です。球団も周知であり、私もそれを目指すことはありません」

心疾患が見つかり、一時はそのキャリアに暗雲がかかったブロニーだが、コンバインでは検査をクリア。また、サイズこそ恵まれているとは言い難いものの、垂直跳びで全体6位、立ち垂直跳びで全体11位タイを記録し、シューティングドリルでは25本中19本を成功させるなど、存在感を示している。大学での遅れを取り戻しつつあるブロニーは、『ESPN』の最新ドラフトランキングで54位までステップアップをすると言われており、自身も夢のNBA入りに意欲を示している。

南カリフォルニア大でプレーするブロニーと客席で見守るレブロン[写真]=Getty Images

「僕の目標は自分の名前を広め、自分の価値を作ることです。もちろん、NBA入りを叶えたいと思っています。コンバインの参加者は皆、それを最終目標としているはずです。父と一緒にプレーすることは考えたことがないですが、父からその話題を持ち出してきたことはあります」

特筆すべきは、レブロンの去就である。キングの2024-25シーズンはプレイヤーオプションとなっており、オプションの行使に注目が集まっている。本人は言葉を濁しながら明言を避けているが、代理人のポールは「レブロンはフリーエージェントです」と爆弾を投下。これにより来シーズンのレイカーズ残留は不透明となり、兼ねてから公言していた親子共演の夢を模索できる状況となった。

では、サンズの状況はどうだろうか。サンズは今年2月にGリーグチームの所有権を獲得し、球団名をバレー・サンズと発表した。サンズはこれにより選手をトップチームとGリーグ間でスムーズに移動できるようになったわけだが、同クラブのジョシュ・バーテルシュタインCEOが指名権を使用するつもりはない。

ケビン・デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールのビッグ3を擁するサンズは、優勝候補の筆頭とされながらも、不本意なシーズンとなった。サラリーキャップも圧迫している現状を考慮すると、求める選手像は即戦力としてプレータイムが与えられるルーキーだろう。しかし、仮にジェームズ親子が籍を置くプランを実現させる場合、サンズのフロントはビッグ3の解体も視野に入れることになるだろう。

果たして今夏、ジェームズ一家を揃える球団は現れるのだろうか。

文=Meiji

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