アトムテックのスマート電動モビリティ「ATOM Full eBike」、駐輪ラックが使える特例特定小型原動機付自転車

車体カラーはマットグレーとホワイトの2色。出荷開始は6月下旬を予定している。

2023年7月から施行された改正道路交通法では、一定の基準を満たす電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」(以下:特定小型原付)と定義され、16歳以上であれば運転免許がなくても運転ができるようになった(16歳未満は運転禁止)。ヘルメット着用は努力義務だ。

改正はモーター駆動による新しいモビリティの社会実装を目的としたものであり、サドルを備えた自転車タイプを包含したものだ。

アトムテックは、このような現状を背景に、これからの都市型コミューターを考えるとき、特定原付の規格に適合した自転車タイプの電動モビリティが最適と考え、同製品を開発したという。

最高速度20km/h以下の車道走行モードのほかに、同6km/h以下の歩道走行モードを備えた「特例特定小型原動機付自転車」(以下:特例特定小型原付)とし、国交省が認定した性能等確認実施機関(JATA)による保安基準の性能等確認(型式認定)を取得している(性能等確認済番号:JATA-0070)。

特例特定小型原付であるので、16歳以上であれば運転免許は不要。法的区分では努力義務であるヘルメットの着用について、アトムテックは運転時の着用を強く推奨している。

自転車タイプであっても小径タイヤの車種がほとんどである特定小型原付にあって、一般自転車レベルのサイズとなる大径20インチかつノーマル幅タイヤの採用により、駅前やマンション等の自転車駐輪場に設置のほとんどのラック設備に適合し、一般自転車と同様にレールの中に収まる唯一(2024年5月24日現在。自社調べ)の車種だという。

同社は、ユーザーの日々の利用に不可欠で、自転車タイプの特定小型原付の普及に向けた重要なポイントと考えたという。大径タイヤは、段差越えの際の安定性・安全性を高めるほか、路面の凹凸による衝撃を吸収し乗り心地の向上に繋げている。

ペダルレスのフル電動サイクルで特例特定小型原付であるATOM Full eBikeの特性

  • バイクより手軽:エンジン音がなく、ガソリン代不要で、自転車同等の駐輪が可。場所を取らず、折りたたみ可能。
  • 電動アシスト自転車より楽:漕がなくてよいのでスタート時や登坂も力いらず。スムーズで爽快な走行感。
  • 電動キックボードより安定・安全:タイヤ径が大きく段差越えにも安全で、立たない座席運転は低重心で安定性が高い。

ATOM Full eBikeの特長

  • フレーム素材にマグネシウム合金:軽量で錆びにくく高剛性の堅牢性・信頼性の高いフレームを実現。継ぎ目の溶接痕がない精巧な作りとし、スクウェアでシャープなフォルムを演出。
  • 折りたたみ式フレーム:ワンタッチ(3ステップ)で折りたたみ、車載して簡単に持ち運びが可能。屋内収容にも便利。バッテリーを取り出す際は、折りたたんだ状態でキー操作によって抜き取る。
  • 20インチ大径タイヤ:駅前やマンション等の自転車駐輪場に設置のほぼすべてのラック設備に駐輪が可能。段差も安全に越えられ、衝撃吸収性能を含め、自転車で慣れ親しんだ安定感と乗り心地を提供。
  • コイル式サスペンション:リアフレームに配置。路面からの衝撃を吸収し、抜群の乗り心地を提供。大径タイヤと肉厚サドルと相乗する。
350Wインホイールモーター。ペダルやチェーンのないすっきりフォルム
  • 後輪中軸部350Wモーター:パワフルな走行を生み出そ、スタート時にふらつかず、坂道も余裕を持って登坂できる。
  • バッテリー:フル充電で約40kmの走行が可能(諸条件により変動。仕様欄を参照)。充電はバッテリーを装填した状態でフレーム外面の充電ポートからする方法と、取り出してバッテリーに対して直接電源アダプターからのケーブルを挿してする方法とどちらでも可能。フル充電まで約5時間。
  • 免許不要:電源スイッチを入れて、アクセルをまわすだけで発進。自転車に乗れさえすれば、誰でも簡単に運転が可能(16歳以上限定)。 ギアやチェーンなし。:衣服が汚れたり破れたりする心配は不用。またエンジン駆動バイクのオイル交換やチェーン調整などもない。
  • オプションアイテムで拡張性:着用を強く推奨するヘルメットで自身の安全を確保。フロント/リアのバスケットは通勤・通学や買い物などに重宝する。盗難防止のロック(番号錠)も用意。

ターゲット/用途

ペダルレスの漕がない自転車、疲れずスムーズな走行でスマートに移動ができるフル電動サイクルのATOM Full eBikeは、通勤、通学に、ショッピングやレジャーにも、免許の保有に拘わらず、16歳以上で自転車に乗れる人であれば誰にでも多彩な用途で心地のよい移動体験が得られるとしている。

折りたたんでクルマに載せて、旅先で便利な足として乗り回すことも可能。ビジネスコミューターとして得意先への訪問やちょっとした外出にも便利に利用ができ、また構内の移動や巡回などにも活躍の場は拡がる。

アトムテックCEOの青山純氏は次のようにコメントしている。

青山氏:これからの近距離移動を考えるとフル電動サイクルに行き当たります。当社がIoT製品で培った開発ノウハウとサプライチェーンのリソースを拡張することにより、新規格の次世代モビリティに相応しい高品質の製品をお求めやすい価格で提供することが可能となりました。これからもIoTスマートホーム製品に留まらず、社会の流れに即応した価値ある製品を開発していく所存です。

仕様

▶︎アトムテック

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