【安田記念/危険な人気馬】名手鞍上の実績馬を“消し” 「0.0.0.19」「0.0.0.36」の鬼門とコース実績懸念

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今週は、東京GI5連戦の締めくくりとなる、春のマイル王者決定戦、第74回安田記念(GI、芝1600m)が東京競馬場で行われる。

今年は、香港の最強馬・GI7勝を誇るロマンチックウォリアーと、ヴォイッジバブルの2頭が参戦。迎え撃つ日本勢は、一昨年のマイルCS覇者セリフォスや、昨年のマイルCS覇者ナミュール、同2着のソウルラッシュ、ダービー卿CTを制したパラレルヴィジョンに、ヴィクトリアマイル2着のフィアスプライドなど、一線級のマイラーが激突する楽しみなメンバーが揃った。

そんな中、マイラーズCを制して勢いに乗るソウルラッシュが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■年齢、キャリア、府中実績なしと厳しい状況

昨年のマイルCSでは、ナミュールの強襲に遭いクビ差の2着と、あと一歩のところでGI奪取とならなかったソウルラッシュ。それでも暮れの香港マイルでは世界の強豪を相手に4着と善戦。今年初戦のマイラーズCでは、上がり最速の末脚でGI馬セリフォスらを抑えて快勝し、年を重ねても崩れていない。今度こそビッグタイトルを掴みたいところだが、今回の安田記念では「危険な人気馬」と言わざるを得ない。

まず最初の危険因子は年齢だ。過去10年の安田記念で6歳馬の成績は【2.2.3.37】と、まずまずの戦績にも思えるが、2017年にサトノアラジンが勝って以降、直近6年は6歳以上の馬は馬券圏内にすら来ておらず、「0.0.0.19」と惨敗。近年での連対馬は4、5歳馬が独占しており、GI馬インディチャンプさえも、6歳時に臨んだ2021年は2番人気4着に敗れており、比較的若い馬たちに優勢な傾向となっている。

同様にキャリア数も16戦以上の馬は、過去10年で【3.2.4.76】の成績だが、こちらも直近6年に限ると【0.0.0.36】と全滅。キャリア19戦のソウルラッシュにとっては鬼門となる数字だ。

もう一つの危険因子は、東京コースで結果を残せていない点。東京では一昨年の富士S2着が最高成績で未勝利の競馬場。安田記念は過去2年挑戦しているが、13着、9着と、いずれも人気以下の結果に終わっており、年齢を重ねて一気に順位を上げることが、果たして可能なのだろうか。

GII、GIIIでは安定した戦績を残しているソウルラッシュだが、いざGIになるとやや役不足なイメージで、いわゆる前哨戦ハンター。鞍上にモレイラを配し、必勝態勢で臨む今回だが、モレイラはあと一つGIを勝たないと来年は短期免許が取得できないため、今回がラストチャンス。そのプレッシャーも相当なものだろう。これらを加味すると、人気ほどの妙味はないと考え、今回は思い切って「消し」でいってみたい。

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