東海（岐阜県、静岡県、愛知県）は28日（火）夜にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある。また、東日本の太平洋側を中心に、あす29日（水）にかけて警報級の大雨となる所がある見込み。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。

　四国付近には前線を伴った低気圧があり、東北東に進んでいる。今後、低気圧は発達しながら西日本から東日本の太平洋側を進み、あす（水）朝までに日本の東に達する見込み。低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込むため、東日本の太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定となる見通し。

東海は今夜が雨ピーク

　四国の太平洋側はきょう（火）昼過ぎにかけて局地的に猛烈な雨が降り、5月としては記録的な大雨となった所があった。午後2時過ぎまでの12時間雨量は、繁藤（高知）で305.0ミリ、高知市でも232.0ミリと観測するなど、いずれも5月として1位の記録を更新している。

　この時間、雨の中心は東日本に移ってきている。あす（水）にかけては、東日本の太平洋側を中心に、雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所がありそうだ。とくに今夜の東海は、局地的に1時間の80ミリの猛烈な雨が降る見込み。線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増え、大雨災害発生の危険度が急激に高まるおそれがある。

＜線状降水帯が発生する可能性がある地域と期間＞
　岐阜県、静岡県、愛知県　28日（火）夜にかけて

＜29日（水）夕方までの予想雨量（多い所）＞
　東海　180ミリ
　関東甲信　120ミリ
　東北　100ミリ

　土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。降ひょうのおそれもあるため、農作物や農業施設の管理にも注意が必要だ。