初めて県単位で出された線状降水帯“半日前”予測 大雨への警戒感が高まる 下校時間や閉店を早める対応=静岡

低気圧や前線による活発な雨雲がかかり、静岡県内では5月28日、断続的に雨足が強まりました。「線状降水帯が発生するおそれがある」という予測情報も気象台から発表され、警戒感が高まりました。

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<松下晴輝アナウンサー>
「JR静岡駅前です。2時間ほど前からでしょうか、時折、横なぐりの雨が降り、風が明らかに強くなってきています。中には、さしていた傘がひっくり返されてしまう人もいました。また、きょうは湿気が非常に多く、服が張りつくような不快感もあります。断続的に降り続いた雨に、各地で対応に追われました」

静岡県内では、大気の状態が不安定になり、5月29日未明にかけて、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降る所があるという気象情報が発表されました。1時間の予想雨量は多いところで西部、中部、東部で80ミリ、伊豆で60ミリ。29日午後6時までの24時間の雨量は多いところで西部、中部、東部で180ミリ、伊豆で150ミリと予想されました。

線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が高まるおそれがあるとして、気象台が警戒を呼び掛けました。

大雨の予想を受け、静岡市内では一部の小学校が下校時間を早めました。

<新静岡セノバでの案内>
「16時閉館となります」

デパートやショッピングセンターも閉店時間を早めるなどの対応をとりました。

2022年、2023年の2度にわたり堤防が決壊した静岡県磐田市の敷地川です。応急工事は終えていますが、いまもその爪痕が残ります。

<川のすぐ近くに住む 栁沢重博さん>
「(浸水が)2回もありますとみなさん、防災への意識は高いですけど精神的に不安定な方が増えましたね」

住民は、28日夜の雨で「また同じことが起きたら」と不安を口にしていました。

<松下晴輝アナウンサー>
「静岡駅構内で取材をしたところ、仕事を早く切り上げ、足早に岐路についたという人もいました」

JR東海によりますと、東海道新幹線は28日午後6時の時点で通常通り運転で、天候の状況により、遅れや運転見合わせ、運休が発生する場合があると案内していました。

また、静岡地区の東海道線、身延線、御殿場線は28日午後6時から通常より本数を減らして運転しました。

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