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青森県おいらせ町の太平洋沿岸に近い水田計約15ヘクタールで、塩害とみられる被害が出ていることが28日分かった。この地域は近くの川から水をくみ上げ、農業用水として使っている。今年は川の水位が例年より約1メートル低く、海水が逆流した可能性がある。同日までに植えた苗がほぼ全て枯れたほか、水田も多量の塩分を含んでいるとみられ、少なくとも来年まで作付けできなくなる見通し。
被害が確認されたのは同町東後谷地と沼端の一部。5月中旬から代かきや田植えが行われた。24日、十和田おいらせ農協(本店・十和田市)に農家から「イネが生育不良だ」との情報が寄せられた。
この地域に近い明神川の水門を管理する奥入瀬川東部土地改良区によると、今年は川の水位が低く、夜中の満潮時などに海水が混じった可能性がある。川の水量が少ないのは、今冬の降雪量が少なかったことも影響しているとみられる。
28日は県、町、十和田おいらせ農協などの職員約15人が、苗が枯れて黄色く変色しているのを現地で確認し、水田から水や土を採取した。今後、県の研究機関で成分を分析する。
上北地域県民局農業普及振興室の今川貢室長は、明神川からの取水が影響したとは言い切れないとし「まずは被害の全容を把握したい。来年以降の作付けに影響が出ないよう対応していく」と話した。
県や町は29日朝に現地を改めて確認し、被害農家の戸数などを調べる。