「今日はベンチで何か見てるような気がした」 西武・渡辺久信監督代行が見据えるチーム再建への道とは

◆ 「見ていたものと実際に感じるものは違う」

西武は28日、敵地での中日戦に0-3で完封負け。休養に入った松井稼頭央監督に代わり12年ぶりに渡辺久信氏が指揮を執って臨んだ名古屋での一戦は、相手投手の前に打線が沈黙して終わった。

大型連敗を止めてオリックスに連勝していた西武だったが、この日は相手先発の髙橋宏斗の前に苦戦し、7回途中4安打無得点と走者を進められない展開が続く。

また西武先発の今井達也も最速156キロを計測するなどらしさは発揮したものの、自身の失策も絡んで5回3失点の内容で降板し、今季2敗目。投打で歯車がかみ合わないまま、最後は相手守護神のライデル・マルティネスに三者凡退に抑えられて試合終了となった。

交流戦黒星発進となった西武だが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した笘篠賢治氏は「渡辺監督代行がどのようにチームを変えてくれるか。そこに期待するしか無いですね」と現場に帰還した名将の手腕に期待を寄せた。

同じく出演した館山昌平氏は「この3日間ですよね。この期間でどういう方向に持っていくのかちょっと期待しています」と中日3連戦の位置づけを強調すると、続けて「今日はベンチでも何か見てるような気がしました」と自軍の観察に時間をかけていたと推測。

この試合では「平石ヘッドコーチが(チームを)動かしながら“どこをどういう風に変えていくのが今後に繋がるのか”ってじっとしている」と語り、ひとまず当面は現有戦力の見極めに徹するとの見方を示すと、これには番組MCを務めた高木豊氏も「GMだから試合はずっと見ていたとは思うんですけど……見ていたものと、実際に感じるものは違うと思うんです」と現場職で自身のイメージのズレを埋めていくと予測した。

現在両リーグ最多の16個の借金を抱えて最下位を独走していた西武。古巣の緊急事態に伝説の男が立ち上がり、チーム全体がどのように変化していくのか。渡辺監督代行の手腕に今後も注目していきたい。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』

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