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ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸は、今季11度目の登板となった現地時間5月26日のシンシナティ・レッズ戦で、メジャー2敗目を喫した。5回を投げ、投球数100、被安打6、失点4という結果に終わっている。
立ち上がりの1、2回は無失点に抑えてみせたが、3回に4本の安打を浴びた上、四球での出塁も許しこの回だけで4点を奪われている。だが、残りの2イニングはヒットを許しておらず、この日の登板では8個の三振も奪っていることからも、全体的には決して悪い内容では無かったと言えるだろう。
すでにドジャース先発陣の中で大きな期待を背負う存在となっているものの、まだまだ試行錯誤しながらシーズンを送っている印象も強い山本。そのルーキー右腕の現在までのピッチングには、米国内メディアも高い関心を示している。
スポーツサイト『The Sporting News』が現地時間5月28日、特集記事の中で山本のレッズ戦でのピッチングをレポート。同メディアはこの日の登板では、球種の投げ分けでそれまでと大きな違いがあったと指摘している。
トピック内では、「4月25日から5月20日まで、ヤマモトのピッチングはフォーシーム(ストレート)とスプリッターを軸としていた。カーブは3番目に多い球種だったが、最近はシンカーとスライダーがそれぞれ少し規則的に投げられるようになった」と過去の登板でのピッチングの特徴を説明。さらに、「5月20日には、カーブ、シンカー、スライダーをほぼ同じ割合で投げていた」として、5勝目を挙げたアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦の内容を振り返っている。
その上で、「しかし日曜日(レッズ戦)、ヤマモトはカーブもフォーシームと同じくらい投げていた。スプリッター(の数)は大きく後退し、シンカーとスライダーはめったに使わないカッターにさえ後れを取った」など、それぞれ球種の割合の変化があったと主張。
また、「もちろん、これはヤマモトに対する批判ではない」と前置きし、ここまでの登板内容には「調整が臨機応変になされている」などと印象を綴っている。
加えて同メディアは、デビュー以降、球種の増加や、投球の構成にさまざまな変化がみられると指摘しながら、「観る側の私たちにとっては、彼が次に何を投げるかを予測できるため、ある種の魅力がある」と新人右腕のピッチングを評している。
開幕から2か月が過ぎ、大物ルーキーにはさまざまな視線が向けられる中で、やはり米国内の評価は決して低いものばかりではないようだ。ドジャースの背番号18は初めてのメジャーの舞台で、確かな結果も残すとともに、プレーヤーとしての成長も続けている。
構成●THE DIGEST編集部