長崎県中小企業団体中央会 吉野氏が専務に 女性の就任は全国初 

吉野ゆき子氏

 長崎県中小企業団体中央会(石丸忠重会長)は27日、長崎市内で総会を開き、任期満了に伴い退職する岩崎直紀専務理事の後任として、元県職員の吉野ゆき子氏(60)を選出した。女性が専務になるのは全都道府県にある中小企業団体中央会で史上初めて。
 吉野氏は同市出身。1986年県庁入り。男女共同参画室長、県民生活部次長兼県民協働課長、出納局会計管理者などを歴任し今年3月に退職した。「県職員時代に商店街振興に携わった経験はあるが、民間勤務は初めてで身の引き締まる思い。一生懸命、会員を支えたい。多様な視点も取り入れていければ」と話した。
 石丸会長はあいさつで、物価高騰分の価格転嫁が進まない中小企業の窮状を踏まえ「(会員企業と)共にこの難局を乗り越える努力を惜しまず進めていきたい」と述べた。
 2024年度事業計画を原案通り承認した。企業組合を活用したスタートアップ(新興企業)や特定地域づくり事業協同組合、フリーランス新法を踏まえた個人事業者の組織化などを支援。組合を活用した事業承継などの支援も強化する。

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