登山アプリ「YAMAP」20.4億円を資金調達 損害保険会社を設立

山岳マップアプリ「YAMAP」の運営を中心に、様々なアウトドア事業を行う株式会社ヤマップが、シリーズDラウンドで総額20.4億円の資金調達を実施したことを発表した。

調達した資金により、グループ会社となる株式会社ヤマップネイチャランス損害保険を設立。

ネイチャランス損保はアウトドア保険を提供し、ヤマップ社が代理店として、損害保険を5月28日より販売する。

登山業界で絶大なシェアを誇る「YAMAP」

ヤマップは2024年に創業から11年目を迎える福岡発のベンチャー企業。

電波が届かない奥深い山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートを表示するアプリ「YAMAP」や、登山・アウトドア用品のセレクトオンラインストアを運営するなど、登山に関連するサービスを複数展開する。

「YAMAP」は登山を楽しく安全にするアプリとして、登山業界で大きなシェアを誇り、サービス開始から10年を迎えた2023年時点で ダウンロード数は380万件(外部リンク)。2024年4月には累計430万ダウンロードを突破している。

日常の怪我からアウトドア活動中の遭難救助費用までを幅広く補償

今回調達した資金で設立された「株式会社ヤマップネイチャランス損害保険」は、ヤマップ100%出資のグループ会社として設立。

ネイチャランス損保は「YAMAP」プラットフォームに蓄積されたビッグデータを活用した、新たな損害保険商品を提供するという。損害保険会社の設立は国内ベンチャー企業としては珍しく、国内損保会社としては35社目となる。

ネイチャランス損保は、日常の怪我からアウトドア活動中の遭難救助費用までを幅広く補償。目撃情報収集サービスが付帯された「外あそびレジャー保険」をリリース。また同時に、家財とアウトドア道具を補償する「アウトドア家財保険」も提供。

2種類の保険が5月28日より販売されている。

さらにヤマップは、損害保険代理業を通して得られた収益(代理店手数料等)の一部を、登山者の人命救助や遭難防止活動など、登山道保全活動のために充当するとしている。

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