檀れい、八嶋智人、近藤公園、トラウデン直美が杉野遥亮主演「マウンテンドクター」で山岳医療チームのメンバーに

フジテレビ系で7月8日にスタートする連続ドラマ「マウンテンドクター」(月曜午後11:00=関西テレビ制作、初回15分拡大)に、檀れい八嶋智人近藤公園トラウデン直美が出演することが分かった。4人は、山岳医療にスポットを当てた完全オリジナル作品で、杉野遥亮が演じる主人公・宮本歩と同じ病院に所属し、日々命に向き合う医療従事者役を担う。

「マウンテンドクター」の舞台は長野県松本市。山岳医療の現場に放り込まれた青年医師が、さまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い、現実と向き合いながら成長していく姿を、圧倒的なリアリティーと壮大なスケール感で描く。

檀が扮(ふん)するのは、歩が赴任する信濃総合病院の院長・松澤周子。親の跡を継いで院長となったが、自身が医大生だった頃に、同学年の江森岳人(大森南朋)と出会う。過去の出来事をきっかけに山岳医療の充実、医療・救助が一体となった体制が必要だという考えに至り、院内で山岳診療に力を入れ始める。そして、山岳医療チーム“MMT(マウンテン・メディカル・チーム)”を発足。病院へのレスキューヘリの導入や、各所との速やかな連携が取れるシステム作りなど、山岳医療の新しい未来に向けても奔走していく。山の素晴らしさと怖さの両方を知る歩のことを、この先の山岳医療の未来を切り拓く人材だと思っている。

関西テレビのドラマには、2011年の「美しい隣人」以来13年ぶりの出演となる檀は、兵庫県出身ということで「子どもの頃から日常的に触れてきたテレビ局なので、お声がけいただけたのはすごくうれしかったのと同時に、任されるという責任感も生まれ、みんなで一つになっていいドラマにしたいなと強く感じています」と意欲を見せる。

演じる周子の魅力は「包容力」と話し、「歩に対して、普通の医師とは違う、山の恐ろしさも山の素晴らしさも理解しながら、ちゃんと患者に寄り添っていける医師になれると、早い段階で見抜いてるんです。そして周子は、たとえ彼が失敗をしても、それをすべて包み込む覚悟を持っている。彼がやろうとしていることを、『大丈夫、私が責任を持つから』と背中を押すその強さ・包容力は、上に立つ人間として、とっても魅力的だなと思います」と印象を述べる。加えて「このドラマは、山岳医療の可能性を開こうとしているドラマですが、周子自身もなぜそこに思いを馳せているのか、また主人公の歩がどういう思いで山岳医として成長していくのか、新たな驚きと発見もあると思いますので楽しみにしていただけたらと思います。山岳医療にはいろいろな課題がある中で、周子はそれを前に進めていかないと現状は変わらないんだ、という強い思いも持っている女性です」と紹介。

今年7月放送の「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」(WOWOW)で杉野とは親子役で、今回が2度目の共演となる。「去年の4月に、時代劇の撮影で初めてご一緒させていただいて、こんなに早く再共演できると思っていなかったです。今回は院長と新人の山岳医という関係性ですが、前回の信頼関係があるので、また新しく一緒に作品作りができるのは本当にうれしいです。彼にとって、またこの作品がよい作品になればいいなと思いますし、いつも心の中で『頑張れ! 疲れていない?』と思いながら応援しています」と親目線でのコメントも。

作品の見どころについては、「今まで全く目にしたことがない医療ドラマになると思います。自分の思いを遂げようと奔走する歩や江森先生をはじめ、山岳医療チームにも個性豊かなメンバーがそろっているので、どのシーンも楽しく仕上がっているはずです。また、舞台である長野県松本市の自然の美しさも楽しんでほしいなと思います。実は、主演映画で松本に3週間程滞在したことがありまして、撮影が終わった時に『長野県に住みたいな』と思うぐらいすてきなところだと感じました。皆さんにも雄大な山岳の風景や大自然の美しさにも触れていただきたいですし、山の素晴らしさ・怖さを、山岳医療をドラマを通して知っていただけたらうれしいです」とメッセージを寄せている。

八嶋は、信濃総合病院の救命救急医・小宮山太役。救命救急のチーフ医師で、経験豊富でスキルもあり、救命救急の仕事にプライドを持っているため、山岳医療に対して懐疑的で協力的ではないのが基本的なスタンスだ。山で起こった事故や病気の対応も、救命救急の現場で対応したらいいと思っている。MMTのメンバーに選ばれたことを不服に思っているが、院長である周子発のプロジェクトであり、直々にリーダーに指名されたことで、出世に欲を出して参加。この勢いで副院長の座を狙っている。しかし、山岳医療に必死に取り組み、患者と向き合おうとする歩や、山岳事故で運ばれてきた患者を救うことを通じて、徐々に考え方が変化していく。家では恐妻家な一面も。

出演オファーを受けて「山岳医療というジャンルを初めて知り、驚きました。台本を読んでいると、山ならではの特殊な環境、病気、けがなど、医療現場の常識とは違う、自然の中でのアクシデントは想像を超えたところに出てきたりするんだなと、すごくリアリティーがあって面白い内容だと思いました」と話す八嶋。「これまで僕は医療関係の作品で、プライドの高いヤツの役などをたくさん演じてきましたが(笑)、救命救急というジャンルでいえば、デビューして間もない頃に研修医役をしたので、今回は救命救急のチーフ医師役ということで、ずいぶん成長したなと思います(笑)」と感慨深げ。

自身が担う、小宮山に関しては「院長にこびへつらい、下の者には偉そうにし、プライドが高く、恐妻家で…自分に近い感じでしょうか。実際の奥さんとも、教祖と信者のような関係です(笑)。俳優の方が台本に合わせていかなきゃいけない職業ではありますが、そういう意味ではちょっと僕に近しい役なので、入りやすい台本です」と冗談を交えつつ、「ただ、医療の現場に向き合った時には、目の前の患者を救うんだという医者の初期衝動は持ち合わせている役だと思うので、そこを忘れていない小宮山の根本的な部分も大事に演じていきたいと思います。救命救急医としては経験を重ねてきたけれど、山岳医療に関しては新人で、新しいことを始めることの難しさを感じる役でもあります。プライドが高く、『山岳医療って面倒くせえな』と思っている小宮山がどう変化していくのか、そんなキャラクターの変化も見せどころなのかなと思います」と見どころもアピール。

何度か共演経験のある杉野のことを「ふわっとしている癒やし系男子」と表する八嶋。現場での杉野は、一生懸命に台本を読み込んで芝居に誠実に向き合っているとのことで、「今回は主演として、ド真ん中で物語を背負い大変かと思いますが、悩みながら成長していく姿は、演じる歩の役を体現しているようにも思います。杉野さんはすごく好感度が高いし、役に真摯(しんし)に向き合うので、僕がちょっと脱線しても、視聴者の皆さんはその主軸のお話に戻りやすいんじゃないかな。群像でのシーンの時には、自分はふざけていいんだ、と安心しちゃっています(笑)」と信頼を寄せている。

続けて「山岳医療という分野が確立していく最中のドラマ。新しいことにチャレンジして、トライ・アンド・エラーもたくさんあるという状況で、それぞれの人間のあり方・関わり方が出てくるので、多方面から楽しめる人間ドラマになっていると思います。登山ブームですが、山での楽しいレジャーの裏側には危険なこともあるよという、誰もが忘れがちな自然との向き合い方が伝わればうれしいですし、そこでトラブルになった人を救うこのドラマを見ていただいて、個々人の把握している世界が今よりちょっとでも広がったらいいなと思います。悪戦苦闘してチームになっていくドラマはたくさんありますが、作品ごとにそこにしかない化学反応があると思います。今回は僕らなりの化学反応でチームになっていくので、視聴者の方もその一員になって見ていただけたらうれしいです」と思いを伝えている。

近藤は、信濃総合病院の循環器内科医・掛川康二役を担当。神経質かつ雑学を披露しがちで、MMTの中で若干面倒くさがられているが、医師としての腕は確か。紫外線が嫌いで、登山や、MMTが行う山小屋診療所の勤務に否定的だが、次第にチームへ積極的に関わっていく。

「山岳医療という、あまり聞き慣れない題材だったので、興味深くワクワクしました」と振り返った近藤。「脚本には山の素晴らしさはもちろん、怖さもしっかりと描かれています。人は命を落とす危険性があるにもかかわらず、山に魅了され、登ります。登場人物たちも、おのおのの事情、山に対する思いや悩みを抱えていますが、もがきながら向き合っていく様子を丁寧に娯楽性を持たせながら描かれていて、見応えのある面白い作品になると思います」と手ごたえをにじませ、撮影現場では八嶋が率先して楽しいムードを作っていることも明かした。

掛川という役については「神経質で理屈っぽくて、うんちく好きで。山岳医療チームに配属されたにもかかわらず、『紫外線は百害あって一利なし』と、山に行きたくないとごねる、面倒くさい人です(笑)。歩やチームの皆と関わっていく中で、山との距離感も変わっていくのでしょうか…。ちょっと偏屈な癖のあるキャラクターが、ドラマの中でスパイスになればいいなと思いながら演じています」と話している。

初共演となる杉野からは「真面目、素直、ストイック」という印象を受けているようで、「現場では常に役と向き合い続け、どうしたらこの作品をよりよくできるかを探り、それをちゃんと提示してくれる。その素直さ、正直な感じって、作品の中心にいる人にとって大事なことだと思います。その芝居に対する姿勢を見ているだけで、ついていこうと思えますし、愛すべき座長です」と絶賛。

併せて「救命現場の緊迫感と、日常のほっこりするような時間とのギャップを楽しんでもらえたらと思っています。八嶋さんと一緒に遊んじゃっているようなところもありますが、そんな空気感も楽しんでもらえたら(笑)。このドラマを見て、山に興味を持ち、MMTと一緒に準備や予防の大切さも学んで、安全に登山をしてもらえたらうれしいです」と呼び掛けている。

トラウデンは、信濃総合病院のオペ看護師・平早紀役に抜てきされた。オペ専門のため、救命救急医の小宮山と行動を共にすることが多いが、小宮山をうっすらイジっている感じが漂う。オペ看護師としては優秀であり、小宮山や歩のオーダーにも即座に対応する。病院一のうわさ好きで、歯に衣(きぬ)を着せない発言や、思ったことをすぐ口にする、あっけらかんとした性格だ。

連続ドラマには初のレギュラー出演となるトラウデンは、「オファーをいただいてびっくりしたのですが、お芝居の仕事をしたいという気持ちが以前からずっとあったので、とにかくうれしかったです」と喜ぶ。また、「連ドラのレギュラー出演は初めてで、至らないところが多々ある中、すごく学びの多い毎日で楽しいです。私も山や自然が好きなので、自然と人の距離が近い今の時代、今回の山岳医療というテーマは、すごくすてきだなと思います」と述べ、「八嶋さんが中心となって常に笑いが絶えないいい空気感で、いつも現場に向かうのが楽しみです!」と声を弾ませる。

「早紀はゴシップ好きでちゃっかりした性格に見えますが、やるべき時は真面目に的確に仕事に取り組むタイプです。と思ったら、ずっとグミを食べていたり、小宮山先生をうっすらイジったり…(笑)。そんなチャーミングで明るいところも愛すべきキャラクターなのかなと感じますし、表現できたらと思い頑張っています」と役柄をアピール。さらに「MMTとしてチームでの撮影が進んでいくと、チーム内の阿吽(あうん)の呼吸みたいなものが生まれる場面があって、そんな時、杉野さんがいかにすべてに目を配っているのかがすごくよく見えてきます。やっぱり座長ってすごいなと思いました。ものすごく丁寧に役に向き合っていらっしゃる印象で、作品やチームはこんなふうに作っていくものなのだと、すごく勉強になりますし、頼もしいです」と現場の雰囲気も報告。

ドラマの見どころとしては、「みんなそれぞれの分野のプロだけど、最初はバラバラで。MMTがあるからこそ救える命があるのだと一人一人が感じ、変わっていくその変化に胸が熱くなります。夏の時期、もしかしたら山に登る人も多いかもしれませんが、ドラマを楽しみながら、何か少しでも皆さんの気付きにもなったらいいなと思っています」と、山の景色などの映像美と段々とチームになっていくMMTの結束を挙げた。

今回のキャスト発表に際し、主演の杉野は「檀さんは、以前は僕の母上役で、今回は院長役。りんとして品がある方なので、院長としても非常に説得力があります。一緒にお芝居できるのがうれしいですし、二度目の共演も楽しんでいます。八嶋さんとは過去に三度ほど共演させていただいていて、今回もMMTチームを盛り上げてくださるので、すごく頼りにしています。近藤さんとは初めましてだったのですが、近藤さんの役も本当に個性的ですよね。一緒に山を登るシーンもあるので、楽しくできたらいいなと思います。トラウデンさんはコメンテーターもされていて、博学な方ですよね。気付いたらグミを食べていたりとか、なかなか癖のある役どころでもあると思うので、違った角度からも作品を盛り上げていただけたらうれしいです」と印象を語る。

あらためて「僕自身、今回の作品に入るにあたって、撮影以外でも、山に向き合うトレーニングや医療に関することなど、いろんなことをドラマチームの皆さんとたくさんお話させてもらっているので、そういう時間も自分の中ではいい時間だな、ありがたいなって思いながら過ごさせてもらっています。作品は本当にみんなで作っているから、誰か1人欠けてもいけないと思って臨んでいます。『マウンテンドクター』、最後までいい時間を過ごせるように、視聴者の皆さんにいい作品をお届けできるように、一生懸命頑張りたいです」と気を引き締めている。

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