災害時に孤立の恐れ 千葉県内20市町約530集落

災害時に孤立の恐れ 千葉県内20市町約530集落

 災害時に交通網が遮断されるなどして孤立する恐れがある集落を千葉県が調べたところ、県内では20の市と町で、合わせて530か所余りに上ることが分かりました。
 最も多かったのは、富津市で84か所となっています。

 県の調査は、元日の能登半島地震で、石川県内に多数の孤立集落が発生したことを踏まえて、2024年2月中旬から3月中旬にかけて実施されました。

 県によりますと、調査対象となった30の市町村合わせて958の集落を調査した結果、このうち20の市と町の合わせて532か所が孤立の可能性があると確認されました。

 市町村別に見ると、最も多かったのは富津市で84か所、次いで、君津市で72か所、勝浦市で61か所となっています。

 2013年度に行われた国の調査と比べると、孤立の恐れのある集落は500か所ほど増えていて、県は、土砂災害警戒区域の指定が進んだことなどを理由に挙げています。

 また、富津市や君津市などで多く見られる理由については、山が多かったり海に隣接していたりする地形的な要因が大きいと見ています。

 このほか、孤立の恐れがある集落の防災対策についても調査していて、その結果、避難所が「ない」という集落は、全体の6割を占めました。

 飲料水やトイレの備蓄が「ある」という回答も、全体の1割に留まっており、県の担当者は「備蓄については、市町村で検討が進められると思うが、柔軟に対応できるよう、県として支援していきたい」と話しています。

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