定額減税を前に松山税務署が説明会 事務の煩雑さに企業担当者不満も

松山税務署が開いた定額減税の説明会=29日午前、松山市若草町

 物価高対策として政府が実施する定額減税で、6月給与から所得税控除が始まるのを前に松山税務署は29日、愛媛県松山市若草町の松山若草合同庁舎で給与支払者向けの説明会を開いた。同署員が控除対象者の確認方法や減税額の計算手順など注意点を動画を交え解説。企業の担当者らは熱心に耳を傾けつつ、事務の煩雑さや負担に不満を漏らした。

 定額減税のうち所得税は1人当たり3万円を本来の税額から差し引く形で実施。原則、2024年度の合計所得額が1805万円以下の人が対象となる。

 終了後の取材に、市内で建設関連会社を営む50代の男性は「複雑だがしっかり勉強して6月の給与支払いに間に合わせたい」と気を引き締めていた。一方、自民党の政治資金の不透明な取り扱いにも触れ「国会議員は好き勝手に金を動かして、こちらには正確で難しい手続きを求めるのはどうなのか」と疑問を呈した。

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