BALLISTIK BOYZ「過去より今の状態のほうがいい」 “大人になったな”と思うこと

左から、砂田将宏さん、深堀未来さん、海沼流星さん、日髙竜太さん、加納嘉将さん、松井利樹さん、奥田力也さん。

――ニューシングルの『HIGHER EX』には、どのような思いが込められていますか?

深堀:去年の活動の中では目標に到達できなかった部分もありました。その悔しさを活力にして、メンバー全員で更に上を目指したいという思いが込められています。ツアーの1曲目にしたいというイメージを共有して、僕と力也、利樹の3人で作詞・作曲しました。

――共同での作詞・作曲は、どのように行っているんですか?

深堀:今回、基本的に僕がトラックを作って、サビやラップ部分を力也と利樹が考えました。

奥田:未来が考えたビートがすごくキャッチーで勢いがあったんで、メロディもキャッチーにできたらいいなと思いながら曲作りにトライしました。

松井:タイで未来からビートを聞かせてもらって、それをスマホの中に入れて飛行機の中で歌詞を書きました。7人でテーマについて話し合った後でもあったので、いろんな思いが自然と湧いてきました。

――出来上がった曲を聴いた感想はいかがでしたか?

砂田:めちゃ良かったです。事前にみんなでこんな曲がいいなっていうリファレンスを挙げていたんですが、自分たちの理想を超えるような曲になりました。

加納:メンバーの中でも攻めた楽曲が欲しいなと思っていたので、ぴったりだったし、楽曲の強さもパフォーマンスの強さも伝えられる曲だなと思いました。

海沼:ライブのオープニングは壮大なほうがいいよねってイメージしていたんですが、ぴったりだなとなりました。この曲しかないなと迷いなく感じました。

日髙:シングルの候補曲はいくつかあって、その中にもかっこいい曲はあったけど、やっぱり今このタイミングで自分たちの武器になるのは、この曲だって思いました。

――いくつか候補のある中で、メンバーが作った楽曲が採用されるというのは、簡単なことではないのでは……。

日髙:そうだと思います。今回は、いろんなスタッフさんや、最終的には総合プロデューサーのHIROさんの意見を聞いた上で、メンバーで決めました。

――この曲のMVも楽しみです。

松井:今回、打ち合わせもたくさんして、僕たちのアイデアを取り入れていただきました。

砂田:CGもロケーションも凄くて。築地本願寺で撮影しました。衣装やポーズ数も多いし、シチュエーションもさまざまで、本当に細かく撮っていて、その上で日本からアジアへ、そして世界へっていう目標も込められていて、強くて攻めてる感じが出てると思います。あと、宙に浮いてるメンバーが2人いるんですよ。

深堀:僕の場合は、けっこう技術のいる浮き方ですよ(笑)。よっしー(加納)も浮いてるよね。

加納:僕の場合は無重力系です。若干ふたりの浮き方のテイストが違うんですよね。

深堀:流星のビジュアルのギャップも凄いよね。

海沼:髪の毛を蛍光の緑にしました。せっかくやるならまったく違うイメージがいいなと思って、’80年代風とか、ザ・ヒップホップって感じにしたいとか提案して、全体とのバランスも見ながらやってみました。

――タイでの活動についても聞きたいんですが、半年間で得た達成感や逆に課題を感じたりしたことはありましたか。

砂田:僕たちの場合は、日本で活動してから、活動の拠点を海外に移すということだったのでなかなか大変でした。最初は目に見える結果も出せなくて、「手ぶらで日本に帰るわけにはいかない」という焦りを感じていました。今までにないくらいメンバーで話し合いましたね。結成前の合宿みたいな感じの生活をして、グループの結束力も上がって、同じ熱量で同じ方向を向くことができたのは、タイの半年間があったからだと思います。

――そんな中で光が見えたのは、どんなことがきっかけだったのでしょうか。

深堀:音楽面では、タイのBOTCASHさんにコラボ楽曲を作ってもらったことで、幅も広がりました。個人的には将来的にプロデューサーを目指している身なので、刺激になりました。それは、現状を打破するのに大きなきっかけになりました。

砂田:僕は東南アジア最大級の音楽フェス「BIG MOUNTAIN MUSIC FESTIVAL」に出たことが思い出されます。同年代のタイのアーティストのTRINITYとのコラボ楽曲を初披露させてもらって、#BALLISTIKBOYZがタイのXでトレンド入りしたり、反響をいただくことができました。自信もつきましたし、光が見えた瞬間でした。

――タイから帰ってくるときは、どんな心境でしたか?

松井:日本でツアーをすることが決まっていたので、タイで成長した姿をツアーで見せたいと、気持ち的には燃えていました。

――いろんな経験を経て、大人になったなと思うことは?

日髙:良いことも、そうでないこともリアルに受け止められるようになったし、全てにおいて過去より今の状態のほうがいいなって思います。

海沼:昔はとにかく派手な感じだったんですけど、今は落ち着いた部分も兼ね備えるようになったと感じます。あとは、今までは一点を見ていたのですが、視野が広くなりました。

松井:メンバーにあげる誕生日プレゼントが昔は数百円とかで、コンビニに売ってる箱に入ったクッキーにペンで「おめでとう」って書いて渡してたんですけど、今はもっと高いものをあげたりできて大人になったなって思いました(笑)。

加納:最初のうちは1つのことに精いっぱいで、それが終わったら次のことができるという感じだったんですけど、今は考えながら同時進行ができるようになりました。それ自体も楽しめるようになりましたね。

奥田:以前の僕は自分のことで精一杯だったのですが、今は周りに対して興味を持つことも増えましたし、自分以外の人の意見を聞いて、受け入れることもすごく必要なことなんだなと思うようになりました。

深堀:僕はやっぱりヒゲの濃さですかね。あれ? それは前から変わってない?(笑) それはさておき、グループの一員として考えるということがより強くなったと思います。役割を理解して、どうしたらグループのためになるかということを最優先で考えられるようになりました。夢をかなえるためにハードルも上がっていくので、いい意味での焦りもあって、そのことによって辿りついた感じです。

砂田:確かに、グループのことを考えている時間は昔より多くなりましたね。頭の中で考えていることの割合が断トツでグループのことが多くなりました。

――今メンバー間でハマっていることはありますか? 以前はなにかにつけて「スケベだな~」と言うことが流行っていたそうですが。

砂田:うわー、今思い出しました。そのときかー(笑)。

深堀:ガキすぎるなー。でも基本的には変わってないけど(笑)。

日髙:最近は、未来を中心にラーメンによく行ってるね。

松井:去年の松山のライブのときは7人で行ったよね。

深堀:前日に僕と利樹で行列に並んで食べて、次の日にもみんなで行きたいねって話してたら、イベンターさんがお店の人とお知り合いで。全員で行かせてもらって、カウンターで7人並んで食べたんだよね。めっちゃうまかった!

日髙:あと、以前は僕くらいしか筋トレしてなかったけど、最近は隠れマッチョが増えました。

砂田:もしananさんの表紙に登場できるならみんなで裸で出てもいいよね。

日髙:ゴリスティック・ボーイズで!

深堀:そのときは半年くらい前に言ってくださいね。仕上げてきますので!(笑)

すなだ・まさひろ 2000年5月17日生まれ、大阪府出身。NYでダンスと音楽を学んだ後、グループに参加。

ふかほり・みく 1999年7月1日生まれ、東京都出身。NYでダンスと音楽を学んだ後、グループに参加。

かいぬま・りゅうせい 1999年6月19日生まれ、神奈川県出身。「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5」ラップ部門のファイナリスト。

ひだか・りゅうた 1996年1月11日生まれ、宮崎県出身。「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5」ボーカル部門でファイナリストとなりグループに参加。

かのう・よしゆき 1996年9月10日生まれ、宮城県出身。「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5」ボーカル部門でファイナリストとなりグループに参加。

まつい・りき 2000年3月26日生まれ、福岡県出身。「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5」ラップ部門でファイナリストとなりグループに参加。

おくだ・りきや 1999年10月12日生まれ、大阪府出身。NYでダンスと音楽を学んだ後、グループに参加。

バリスティック・ボーイズ 7人全員がマイクを持つ、ダンス&ボーカルグループ。2019年にデビュー。’22年8月から半年間タイに拠点を移し、’23年2月に帰国。日本での単独ツアーのほか「JAPAN EXPO MALAYSIA 2023」「ASIAN SOUND SYNDICATE Vol.2」「NIPPON HAKU BANGKOK 2023」などアジア各国のイベントに出演。8枚目のシングル『HIGHER EX』が発売中。

※『anan』2024年5月29日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・後藤泰治 ヘア&メイク・MAX RENA HIRONO(以上TEAM L.O.G) 取材、文・西森路代 撮影協力・AWABEES

(by anan編集部)

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