米兵器、ウクライナ戦線安定に貢献 対応「調整」へ=米国務長官

Humeyra Pamuk Tom Balmforth

[キシナウ 29日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は29日、米国がウクライナに供与している兵器が戦線の安定化に貢献しているとの認識を示した。米国がウクライナに対しロシアへの直接攻撃に米国の兵器を使用しないよう要請していることに関連し、米国は「調整し、適応する」と述べた。

ブリンケン氏はウクライナ支援の強化を巡り北大西洋条約機構(NATO)加盟国などと協議するために欧州歴訪を開始。最初の訪問地として旧ソ連圏の東欧・モルドバを訪れ、首都キシナウで親欧米のサンドゥ大統領と会談した。

ブリンケン氏は記者会見で「過去2年超の間に戦場の性質が変化した。戦闘の場所やロシア軍の手段が変化するにつれて、われわれも適応し調整してきた。今後も適応、調整していく」と言及。米国による兵器供給で「現実的な効果」が出ているとし、 ロシア軍が今月に入り地上侵攻を開始したウクライナ北東部ハリコフ州でロシアのプーチン大統領は目標を達成できていないと述べた。

<モルドバ支援>

ブリンケン氏はサンドゥ大統領との共同記者会見で、モルドバへの5000万ドルの支援を表明。サンドゥ氏はブリンケン氏の訪問はモルドバに対する「強力な支持の表れ」と述べた。

モルドバはサンドゥ大統領が推進する欧州連合(EU)加盟に関する国民投票を大統領選挙と併せて10月20日に実施する。

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