検察官が起訴を取り下げ “無罪”シェフラー「過去のこととして前に進みたい」

シェフラーが晴れて無罪に(写真は全米プロ Darren Carroll/PGA of America)

世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーが2週前のメジャー「全米プロゴルフ選手権」(ケンタッキー州バルハラGC)期間中に渋滞を避けようとして警察官の制止を振り切ったなどして一時拘束された事件で、ケンタッキー州ルイビルの検察官が29日にシェフラーに関する全ての起訴を取り下げた。

シェフラーは2週前の17日、「全米プロ」2日目のコースへ車で向かう途中に停車を求める指示に従わずに加速し、対応した警察官のひざと手首に裂傷を負わせたとされた。手錠をかけられて拘束され、留置場で約1時間を過ごした後に保釈金なしで釈放となり、コースに戻って第2ラウンドをプレーした。

警察官への抵抗(第2級暴行)、誘導時の信号無視、無謀運転等の罪に問われていたが、AP通信などによると、ジェファーソン郡のマイク・オコネル検事は「証拠を総合的に判断した結果、シェフラー氏に対する起訴を進めることはできない。『大きな誤解』であったというシェフラー氏の主張は、証拠によって裏付けられる。シェフラー氏の行動、この誤解に関する2人のやり取りについての証拠は、いかなる犯罪の要件も満たしていない」と説明した。

前週23日に行われたルイビル市警の記者会見では拘束時の2本のビデオを含む予備調査の結果を発表したが、その時点でシェフラーに対する告訴は取り下げられないとの見解を示していた。起訴の取り下げを受け、ルイビル市警も「我々は検察官の決定、司法手続きを尊重する」と声明を出した。

シェフラーの弁護人のスティーブ・ロミネス氏は「この結果に満足している」とコメント。シェフラーもInstagramのストーリーズを更新し、「私は(対応した)ギリス巡査に悪感情は持っていません。この出来事を過去のこととして前に進みたいし、彼もそうしてくれることを願っている。警察官は難しい仕事であり、私は彼らに敬意を持っている。これは混沌とした状況下での深刻な行き違いでした」と記した。

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