「被爆体験者」「2世」早期解決を 東京で集会 国会議員らに訴え

山内会長(右)らが被爆体験者の救済などを国会議員に訴えた集会=衆院第2議員会館

 国の指定地域外で長崎原爆に遭った「被爆体験者」や被爆2世らの救済を目指す集会が29日、東京都内で開かれ、体験者らが被爆者認定の実現など問題の早期解決を野党の国会議員らに訴えた。
 原水爆禁止日本国民会議が主催。「被爆者問題議員懇談会」の議員を中心に支援者ら約80人が参加した。
 全国被爆体験者協議会相談役の平野伸人氏が「われわれの力だけでは限りがある」などとあいさつ。体験者が県や長崎市に被爆者健康手帳の交付などを求めた訴訟(9月9日判決)で勝訴した場合、県市が控訴しないよう支援を求めた。
 国民民主党の西岡秀子衆院議員(長崎1区)は、平和祈念式典後、被爆者団体と首相が面会する場に体験者の初参加が検討されていることに言及。「確実に面会が行われることを確認し(解決に)しっかり取り組んで行きたい」と述べた。
 山内武・多長被爆体験者協議会長は「仲間もどんどん亡くなっている」と述べ、「総理に会うだけ」ではなく「早期に解決してほしい」と強調。崎山昇・全国被爆二世団体連絡協議会長は、被爆2世への援護法適用や2世の実態調査などを訴えた。

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