「ここ、ほんまに梅田か?」都心に“本物の緑” グラングリーン大阪・先行まちびらきまで100日

うめきた近隣の幼稚園児を招いてセレモニーが行われた<2024年5月29日 大阪市北区>

JR大阪駅北側の大規模再開発区域「うめきた2期」(大阪市北区)に、駅直結としては世界最大級の公園が誕生する。現在開発が進む「グラングリーン大阪(うめきた2期地区開発プロジェクト)」。5月29日で先行まちびらき(9月6日)まで100日前となり、記念セレモニーが開かれた。

【画像】都心に“本物の緑” グラングリーン大阪

グラングリーン大阪は、「Osaka MIDORI LIFE」をテーマに掲げ、西日本最大のターミナル駅・JR大阪駅北側の約9万平方メートル(9ヘクタール)の半分、約4万5千平方メートルに都市公園「うめきた公園」、オフィス、ホテル、商業施設、分譲住宅などを整備する。大規模な鉄道ターミナル駅に直結する公園としては、世界最大級となる見込み。

株式会社クボタの本社移転や、本田技研工業株式会社(Honda)のソフトウェア開発拠点など、多くの企業が入る。また、ロート製薬株式会社やサントリーグループ、パナソニックグループ、西尾レントオール株式会社といった企業がパートナーとして参画する。

「うめきた公園」は、サウスパーク・ノースパークの2つのエリアで構成され、先行まちびらきはサウスパークの全域とノースパークの一部、またホテルや商業施設が入る「北街区賃貸棟(地上26階、地下3階)」が該当する。

これらが中核施設となり、名称は「JAM BASE(ジャム ベース)」に決定した。音楽の即興演奏を意味する「JAMMING」と基地の「BASE」を組み合わたもの。

「JAM BASE」は、北街区賃貸棟・1階~9階をメインとし、建築家の安藤忠雄さんが設計・監修するミュージアム「VS.(ヴイ・エス)」など5つの拠点を設ける。

「VS.(ヴイ・エス)」は、景観に配慮してミュージアムの大部分が地下に配置される。地下では天井までの高さが15メートルの大展示室などを設け、計約1400平方メートルのスタジオとなる。

その後、2025年春ごろに「南地区賃貸棟(地上39階、地下3階 東・西棟の2つで構成される)」が開業し、全体としては2027年春ごろの開業を予定している。

この場所は85年間、鉄道物流の拠点だった梅田貨物駅の広大な跡地。

地区面積の約3分の1となる約3万平方メートルで、約320種(在来種約270種を含む)、約1500本を植え込み、「圧倒的なみどりの空間」を生み出すという。

このほかエドヒガン、ヤマザクラなど開花時期や色彩の異なる桜約110本を植栽し、都心の「桜の新名所」を目指す。

そして、大阪のシンボルロード・御堂筋で植栽されていたイチョウを移植する。

セレモニーで吉村洋文・大阪府知事は「『ここ、ほんまに梅田か?』と思えるような、都心で本物の緑に接することができる空間。広大な公園にすることで、都市として将来的な価値が高まる。緑の力の偉大さは、ニューヨークのセントラルパークで実証されている。そんな街になるのかと思うと、ワクワクする」と話した。

グラングリーン大阪のマネージメントを行う三菱地所関西支店の神林祐一・グラングリーン大阪室長は、「大阪最後の一等地・梅田北エリア(うめきた)で、みなさんに愛される公園や街になるためのきっかけとして“みどり”に期待している。大きな関心を寄せていただいており、このプロジェクトは必ず関西に大きなインパクトを与えることになるだろう」と抱負を語った。

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