退場処分→グラブ放り投げ→球団批判(?)→即解雇...低迷を続ける“3億ドル軍団”メッツでまさかの事件が発生<SLUGGER>

大谷翔平が久々に本塁打を放ち、ドジャースが快勝した5月29日(現地)の試合で“事件”が起きた。メッツの救援右腕ホーヘイ・ロペスが退場処分を受けた直後にグラブを観客席に放り投げ、試合後に事実上の戦力外通告を受けたのだ。

まずは“事件”の経過を改めておさらいしよう。

8回、3対5とメッツが2点を勝ち越され、なおも1死一、三塁という場面で登板したロペスはいきなり牽制悪送球で一塁走者を二塁に進ませた後、ミゲル・バルガスに2点二塁打を献上。続くムーキー・ベッツは打ち取ったが、大谷翔平にレフトへ14号本塁打を浴びた。

3対9となり、ドジャースの勝利が事実上決まった場面で事件が起きた。次のフレディ・フリーマンの打席でハーフスウィングを認めなかった三塁塁審のラモン・デヘススに対し、ロペスが何なら激しい口調でまくし立てると、デヘススは即、退場処分を宣告。苛立ちが収まらないロペスはダグアウトへ戻る際に、あろうことかグラブを観客席へ向けて高々と放り投げたのだ。

これにはメッツのカルロス・メンドーサ監督も「許しがたい行為」と激怒。さらに、試合後のロッカールームでロペスが「メッツは球界最悪のチームだ」と語ったことから、球団はすぐさまロペスの解雇を決めた。 実は、ロペスはプエルトリコの出身で、英語はファーストランゲージではない。件のコメントを見返すと「最悪のチーム(worst team)」ではなく、「最悪のチームメイト(worst teammate」と言っているようにも聞こえる。後者の場合、ロペスは自らの愚かな振る舞いを自嘲していたことになる。このため、広報が改めてロペスに真意を確認したが、本人は「両方の意味だ」と答えたという。

メッツはここ10試合で2勝8敗。これでシーズン成績は22勝34敗となり、勝率は絶賛タンキング中の“あの”アスレティックス(23勝34敗)をも下回っている。開幕前の下馬評は決して高くなかったとはいえ、MLB1位の総年俸(約3億3000万ドル=518億円)を誇るチームとしては到底受け入れがたい成績で、今回の“ロペス事件”はチームに充満するフラストレーションを象徴する一件でもある。

試合後、メッツの選手たちは緊急ミーティングを招集。この事件を“災い転じて福となす”にしたいところだが……。

構成●SLUGGER編集部

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