パリ五輪のグッズ、ほとんど中国製か―仏メディア

29日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、パリ五輪の関連製品の多くが中国で製造されている可能性があると報じた。

2024年5月29日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、7月に開幕するパリ五輪の関連製品の多くが中国で製造されている可能性があると報じた。

記事は、パリ五輪の公式スポンサーであるスーパーマーケット・カルフールで同大会のマスコットキャラクター「フリゲ」の赤いぬいぐるみが、小さいもので15ユーロ(約2500円)、大きいもので25ユーロ(約4200円)で販売されていると紹介。同大会関連グッズはカルフール店舗を含む1万5000ほどのオフィシャル販売拠点で売られているほか、フランス国内にある9カ所の 「Paris-2024 」ショップや、五輪公式オンラインショップで販売されていると伝えた。

そして、同大会のライセンス商品は、「プレミアムパートナー」のカルフールをはじめ、ダノン、デカトロン、ルコックスポルティフなどのさまざまなオフィシャルパートナーが製造、販売を行っており、フランス郵政公社もその一員であると説明。フランス五輪組織委員会は約20億ユーロの関連商品売上高を目指しているとした。

また、2022年末には大会マスコット製品のほとんどが中国製となる見通しであることについて政府を含むフランス国内から苦言や批判が出たことについて、オフィシャルショップで販売されている繊維製品の20%、食品の80%をフランス製であるとの情報を紹介した。

一方で、テレビ局「フランス24」が「大会公式グッズの中で国産品はごくわずかで、公式サイトに掲載されているアクセサリーでさえほとんどがアジアや東欧で作られたもののものだ」とし、同局が中国最大の卸売市場である浙江省義烏市を訪れたところ、パリ五輪に由来する商品のほとんどが「中国製」であることが判明したと報じたことを伝えている。

記事は、大きな利益が得られる五輪関連グッズビジネスでは自ずと模造業者が市場と利益を奪い合うことになるとし、3月にはパリ近郊オーベルビリエの卸売業者から五輪マスコットの模造玩具600点が押収されたと報じられたほか、組織委員会が国内の税関職員1200人に対して公式グッズと模造品を見分けるための訓練を実施したとの報道を併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻)

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