【データで紐解くMLB③】スリリングなプレーを生み出す野手のスーパースロー!

MLBの醍醐味の1つが、外野手のレーザービーム送球や、三塁、遊撃から一塁への矢のような送球など、強肩選手が魅せるプレーだ。その強肩を数字で明らかにしていこう。

2024年5月25日(日本時間26日)のレッズ戦で三塁打を放ったドジャースの大谷翔平は、左太ももの負傷の影響もあり全力疾走ではなかったが、三塁到達は間一髪。試合後に大谷は「ショートがデラクルーズ選手というのを忘れていた」と、レッズのエリー・デラクルーズの強肩を振り返った。

デラクルーズといえば「走攻守」でモンスター級のプレーを披露する規格外の選手だが、送球も別格で、2023年7月には99.8マイル(約160.6キロ)の送球を記録。これはMLBのトラッキングデータ「STATCAST」が2020年から始めた計測で歴代6位となっている。

デラクルーズは今季も94.2マイル(約151.6キロ)の送球を披露したが、上には上がいるのもMLB。二塁・三塁・遊撃での今季最速は、カージナルスのメイソン・ウィンが記録した101.2マイル(約162.9キロ)。センターからの中継でホームに投げた送球が100マイルを超えた。

ちなみに、MLB平均は二塁手が79.4マイル(約127.8キロ)、三塁手86.1マイル(約138.6キロ)、遊撃手が87.4マイル(約140.7キロ)なので、彼らの送球がいかに速いかがわかる。さらに上をいくのが外野手で、今季最速を記録したのは、新人王候補でもあるオリオールズのコルトン・カウザーで、102.6マイル(約165.1キロ)をマークしている。

2020年以降の外野手最速は、ロッキーズのセンター、ブレントン・ドイルが2023年9月のブルージェイズ戦で記録した105.7マイル(約170.1キロ)。2対1でリードしている9回表、無死三塁でブラディミール・ゲレーロJr.の飛球を捕球したドイルがホームに送球。三塁走者のデービス・シュナイダーはタッチアップでスタートを切りかけたが送球を見て三塁に戻った。

緊迫した場面で選手が見せるストロングアーム。本拠地ならスタンドは大いに盛り上がり、敵チームであればそのプレーの迫力にどよめきが起こる。強肩選手を知っておけば、彼らのもとへ飛んだ打球がその後どうなるかも楽しみになること間違いなしだ。

緊迫した場面で選手が見せるストロングアーム。本拠地ならスタンドは大いに盛り上がり、敵チームであればそのプレーの迫力にどよめきが起こる。強肩選手を知っておけば、彼らの元へ飛んだ打球がその後どうなるかも楽しみになること間違いなしだ。

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