【巨人】勝ち越しで交流戦好スタート 第1戦で見つけた〝鷹ベンチの異変〟

交流戦好スタートの巨人・阿部監督はジャビットとタッチ

巨人は30日のソフトバンク戦(東京ドーム)に6―5で逆転勝利。カード勝ち越しで交流戦好スタートを切った。その裏でGベンチはパ首位チームのスキを目ざとく見つけていたという。

先発・高橋礼が古巣相手に3回5失点の大炎上も、その裏に攻撃陣が奮起。丸の適時打、新助っ人・ヘルナンデスの来日1号3ラン、岡本和の10号逆転2ランが飛び出して一挙6得点を奪い、ひっくり返した。投げては2番手・井上が4イニングをパーフェクトに抑えると高梨、バルドナードと左腕3投手による完全継投で逃げ切った。

試合後の阿部監督は「『行けるんじゃないか』っていう雰囲気を作ってくれたすごくいい一発だった」と初アーチを放った新助っ人に最敬礼だった。

貯金2ケタでパ首位を独走する鷹に2勝1敗で勝ち越し。キーポイントとしてチームは0―2で敗れた28日の第1戦において、相手ベンチの〝異変〟を見逃さず確固たる自信につなげていた。

球団スタッフの1人は「1点を追う6回無死一、三塁でオコエがセーフティースクイズをした時、守備位置を指示する相手ベンチが明らかに慌ただしかった。結果的に無得点に終わったが『あまり接戦の試合には慣れていないのかな』とベンチは安心したそうです」と明かした。

この場面で結果的にオコエは犠打の形となり、一死二、三塁から後続も倒れて無得点。消極的に見えた攻撃には疑問の声が上がっていたが、実は目に見えにくい大きな〝収穫〟もあったのだ。

阿部監督と同じく、ソフトバンク・小久保監督も今年が就任1年目。その圧倒的な戦力に目を奪われがちだが、歯が立たないわけではない。

この日のソフトバンクは6連戦3試合目。先発・東浜を簡単に交代させずブルペン温存を図ったことも巨人側にとって優位に働いた。難敵から貴重な白星を重ねた阿部巨人が今後の交流戦で勢いに乗れるか。

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