米供与の兵器でロシア領内攻撃、バイデン氏が容認 ハリコフ国境限定

Steve Holland Humeyra Pamuk

[ワシントン/プラハ 30日 ロイター] - バイデン米大統領はウクライナに対し、米国が供与した兵器でロシア国内を攻撃することを一部容認したことが分かった。米当局者が30日、明らかにした。ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ北東部ハリコフ周辺との国境地域に限り認めたという。

バイデン氏はこれまで米国の兵器を使ったロシア領への攻撃を認めない姿勢を崩しておらず、方針転換となる。

同当局者は「大統領は最近、ウクライナがハリコフ地域で米国が供与した兵器を反撃目的で使用可能にするよう指示した。ウクライナを攻撃している、もしくは攻撃の準備をしているロシア軍に反撃できるようにするためだ」と述べた。

ロシアは今月に入りハリコフへの攻撃を強めている。北大西洋条約機構(NATO)加盟国は米国に対し、こうした攻撃に使われているロシア領内のミサイル発射装置や軍事拠点をウクライナが西側の兵器で攻撃することを認めるよう求めていた。

一方、米国防総省は先に、ロシア領内への攻撃に米国の兵器が使用されることに反対する政府の方針に変更はないと表明。シン報道官は「われわれがウクライナに提供する安全保障支援は同国内で使用するもので、ロシア領内での攻撃を促したり、可能にしたりしない」と述べていた。

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