自民党の組織はどんな役割?最近の支持率をどう見る?平井広報本部長が率直に語ります!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年5月25日に公開された動画のテーマは「次期衆院選、自民党が勝ち抜くためには?」

自由民主党の広報本部長を務める平井卓也衆議院議員に「やらせなし」の質問をぶつける2日目。今日は、自民党の組織がどんな役割を担っているかを、つぶさに語っていただきました。後半では、岸田総理に近い立場から、解散総選挙の時期についても語っていただきます。

【このトピックのポイント】

  • 自民党の組織、実際にはどんなことをやっているの?
  • 解散総選挙はいつ?
  • 立憲の支持率アップ、平井氏はどう読む?

平井氏のプロフィールは以下の通りです。

平井氏は衆院議員は香川県高松市のご出身。現在は、自民党の広報本部長を務めています。

デジタル分野の政策で自民党をリード、初代のデジタル改革担当大臣としてスタートアップや科学技術、デジタル改革を担当されました。その後菅内閣のもとデジタル庁を立ち上げ、2021年には初代のデジタル大臣に就任しています。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして平井氏に回答していただきました。

本日は、広報本部長の平井氏が手がけた自民党の新しいポスターを背にお話いただきました。まだ、国民に実感が届いていない「経済政策」を届けたいという、岸田総裁の意気込みを伝えるものです。

平井氏「やってみたいのは幹事長」自民党の組織はどんな役割?

自民党には、たくさんの組織があります。数多くの議論があり、一般からは怖い印象がありますが……

平井氏はまず、幹部の情報共有の場として、総裁の直下にある役員会と役員連絡会を指し示します。

  • 役員会:衆参の役員だけで開かれる会議
  • 役員連絡会:役員会よりもう少し多い人数。幹事長主催で、役員プラスαで開かれる情報共有の場

続いて、総務会。こちらは政調審議会から上がってきた法律や提言などを議論する「意志決定機関」です。

平井氏が務める広報本部長は、党七役のひとつです。「閣僚じゃない時は、何かしら広報本部の仕事に関わっている」という平井氏。

MC鈴木邦和「広報本部でいうと、以前よりかなり重要度が増しているような印象がありますが」

平井卓也氏「選挙が近いと重要度が増すんですね(笑)」

MC鈴木「人気のポジションや組織はありますか?」

平井氏は少し考えた後、「一番権力があるのはなんと言っても幹事長。幹事長になるには、ある意味総裁より難しいんじゃない?と思います」とコメントします。

その理由は。

平井氏「幹事長の権限はあまりにも大きい。総裁より党のすべての権限が集中してしまいます。総裁を支える立場ではあるけれど、選挙や政策活動、すべてにおいて党のお金の使い方に関しても権限が強い。私もやってみたいと思います」

そのほか、報道で名前をよく聞く政務調査会も人気のポジションです。政務調査会の各部会では若手が活躍します。

平井氏「若い議員たちの登竜門は政務調査会の部会長。私も総務部会長と経産部会長を経験したが、その時が一番議員として力がつくんですね」

政務調査会では、各法と呼ばれる、各省庁が作る法律の中身の審査をします。その責任者が部会長です。平井氏は「政務調査会では全省庁が完全に支えてくれる」とコメントします。

平井氏「部会を通らなければ法律の形にならないので、一番重要です。細かいところまで議論をする」

政策や法律を通すためには、部会から政調審議会、総務会に上がっていくのですが、上の会議体でひっくり返されることはほとんどないのだそうです。

平井氏「意見が分かれて紛糾することがあるのが、部会です」

細部まで討議するのが部会です。このため、どの部会でやるのかということで、その人の専門分野が決まってきます。「能力も磨かれるし、評価もされるのが部会です」と平井氏。

MC鈴木「部会長の先は?」

平井氏「こんどは役所で副大臣や大臣になっていくんですよ」

省庁の機構に合わせたような政務調査会ですが、新しい政策分野はどうするのでしょう。

平井氏「デジタルという部会がないでしょう。デジタルは政調会長の元にあるんですよね。部会とは違うんですけど、デジタルの事務局長は最終的にデジタル庁のポストについていくというようなことになるんですね」

新しい政策分野について新たに部会ができることはあまりなく、一時的に特別なことをやる時はプロジェクトチームが立ち上がるのだそう。

MC鈴木「ところで、自民党の会合は怖いですか?」

平井氏は、部会などでの発言を見て、お互いにそれぞれの議員の理解度や能力、プレゼンテーションのうまさを評価する、と説明します。また、議員の発言を省庁の職員も評価していると指摘します。

その上で、「発言はある程度慎重でなければいけない」と語ります。

平井氏「怖いというより、変な発言とか根拠がないとか間違ったことを言っていると、やっぱりあいつはいかがなものか、という評価につながる。整理して発言しないと。思いつきで話をしているかどうかというのは、周りの議員や幹部に見極められる」

そんな平井氏が見る自民党の若手は。

平井氏「めちゃくちゃ優秀ですね。当選1回生は、はっきり言って『よくぞ政界に来てくれた』というぐらい、個別に能力も高い。自民党は若手人材が揃っていると思います」

次期衆院選、ずばりいつ頃?与党過半数割れの危機?

MC鈴木「今年中に解散総選挙があると噂されていますが、いつ頃解散になりそうですか?」

平井氏は、「総理にも話をしていただきましたが、政策を前に進めることで頭がいっぱいで、解散は考えていないと思います」と打ち明けます。

平井氏「6月解散は日程的にきついと思います。法案も通っていないし、会期内に法律を成立させるほうが重要。9月の総裁選の後のほうが選挙になる可能性が高いと思います」

連合が基本方針を見直すという報道がされています。立憲民主党と国民民主党の距離感が変わってきている状況だと思われますが、野党がまとまると自民党的には恐いものですか。

平井氏は「政策もよくよく聞いていると全然違うし、うまくまとまることがおそらくないと思うんですよね」とコメントします。

平井氏「選挙協力はあるけれど、最終的に一緒に物事を進められるように思えないんですよね。なので、与党を過半数割れに追い込んで今の政治をリセットするとありますが、野党で素晴らしい政権を作るとも言っていない訳です。なので、すぐ作れるとは思わないんです」

平井氏は、自民党とどこかの連立も含めて、今の圧倒的な強い与党と野党という形が変わればいいのではないかと思っているのではないかと推察します。

平井氏「この国をどっちに連れて行くのか。外交や安全保障に関しても、およそ一枚岩で野党ができるとは思えない。そこらあたりのことは国民も心配なのではないかと思います」

今の自公連立の与党とは何が違うのでしょうか。

平井氏「公明党とは20年以上やっていて。野党に転落した時もその絆は保たれた。一朝一夕でできることではない。党の連立は相当のエネルギーがいるということ。簡単ではない」

立憲の支持率向上は自民にお灸を据えたいだけでは?

JX通信社と選挙ドットコムが実施した、選挙ドットコムリサーチの5月調査「次の衆院選で比例投票先は?」の結果。電話調査では、比例の投票先でいうと立憲が自民を上回りました。

平井氏は、「ここまで立憲さんに支持が集まるという風にはまったく想像できなくて」と語ります。

平井氏「この立憲の27.3というのは自民党にお灸を据えたいという人のもの。立憲が今のところ、自民党の批判票の受け皿としていちばんうまく立ち回っているということではないでしょうか」

一方で、自民党の投票先としての支持を取り戻すには何が必要なのでしょうか。

平井氏は「築城3年落城1日」という言葉を使い、時間をかけて地道に成果を出していくこと、丁寧な説明をしていくぐらいで、「一発逆転の奇策みたいなものはないと思います」ときっぱりと語りました。

動画本編はこちら!

自民党・平井広報部長が見る、「今の野党」は?議員のキャリアプランも教えます!

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