“21人”出場の日本の立ち位置 「全米女子オープン」出場者の国別内訳は

“世界一”に挑む日本人。畑岡奈紗とネリー・コルダは予選ラウンドで同組に(撮影/村上航)

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented byアライ 初日(30日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)

国内ツアーで今季3勝の竹田麗央は、27日付の世界ランキングで75位以内(45位)に入ったことで「全米女子オープン」初出場を決めた。今大会に参加した日本勢はこれで21人。ペブルビーチGLで行われた前年大会の22人に次いで史上2番目に多い。

出場選手全156人の出身国は27カ国で、最も多いのがホスト国の米国。総勢50人はフィールドの約3分の1を占める。そして、日本は2番目で、20人の韓国を上回った。(昨年はともに22人だった)。

ここ最近は日韓以外のアジア諸国からも多くの選手が、この大舞台に立っている。地域別で見るとアジア国籍の選手は60人の大所帯で、北中南米の計56人をしのぐ。12カ国の選手がいる欧州(英国はイングランド、スコットランド、北アイルランドの3カ国として算入)は30人にとどまった。

日本ツアーで好調の竹田麗央と米ツアーでプレーする西村優菜が一緒にプレー(撮影/村上航)

日本人が初めて全米女子オープンに挑戦したのは、樋口久子と佐々木マサ子がプレーした1970年。その後は岡本綾子がフィールド唯一の日本人という時期(84、85年)を経て、93年には4位に入った小林浩美ら8人がプレーした。現在のように急激に増える節目になったのが2014年。主に米国内で行われている1日36ホールの地区予選会の日本開催が始まり、6人だった前年13年から12人に倍増した。

その後の増加傾向はやはり、海外志向の高まりにありそう。今季は9人が米国女子ツアーを主戦場しているように、たくましく海を渡る選手が後を絶たない。また、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が2022年に年間レースを賞金ランキングからメルセデスランキングに移行したことで、海外メジャーでの成績がポイントとしてツアーのランキングに反映されるようになった。国内でプレーする選手にとって、メジャーへのスポット参戦はもう、足かせや阻害要因とは言い難い。

韓国では2022年を最後に、地区予選が行われなくなったという事情もある。ただし、同国からは過去78回の開催で9人(通算10勝)の優勝者が生まれたこと、日本発のチャンピオンは笹生優花、ただ一人だということも事実。ファンが日本人選手にかける多くの期待はすでに、出場人数で争うことにとどまらない。(ペンシルベニア州ランカスター/桂川洋一)

■各地域と国別の出場選手数/2024年 全米女子オープン

・アジア 60人
(日本21人、韓国20人、タイ8人、台湾5人、中国4人、インド1人、フィリピン1人)

・北中南米 56人
(米国50人、カナダ2人、メキシコ2人、コロンビア1人、パラグアイ1人)

・欧州 30人
(ドイツ6人、イングランド人5、スウェーデン5人、フランス4人、デンマーク2人、アイルランド2人、北アイルランド1人、ノルウェー1人、スコットランド1人、スロベニア1人、スペイン1人、スイス1人)

・アフリカ2人
(南アフリカ2人)

・オセアニア8人
(オーストラリア6人、ニュージーランド2人)

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