JR東、マルハニチロ、東大が「未来の食」で協業 新たな魚肉とパーソナライズされた食事を開発

JR東日本と東京大学は5月31日、東京大学と基本合意書を締結したマルハニチロを新たなパートナーに迎え、人と地球に優しく持続的な未来の食「プラネタリーヘルスダイエット」に向けた取り組みを開始すると発表した。

具体的には、2026年2月に「TAKANAWA GATEWAY CITY」に本社移転を予定しているマルハニチロと、「東京大学 GATEWAY Campus」を開設した東京大学、JR東日本の3者が連携し、TAKANAWA GATEWAY CITY内に、消費者がプラネタリーヘルスダイエットを体験できる場を作る。さらにこの場を活用することによって、3者の協創ビジョンを実現するための、さまざまな取り組みを実践していくという。

3者の協創ビジョン実現に向けた取り組みは2つ。1つ目は、JR東日本の売り場での顧客反応、マルハニチロの製品開発力、東京大学の水産学などをかけ合わせた、魚のリバリューとリブランディングを行う。マルハニチロで代表取締役社長を務める池見賢氏は、「消費者にとって、魚は手間のかかる面倒な食材になってしまっている」とし、長期の保存が可能で、美味しくて栄養価の高い、骨がなく後処理も簡易な未来の魚肉を開発すると述べた。

また、魚の鮮度や価値などが見える魚売り場用ツールの開発や、生臭さを低減し可食部を100%にするなど調理食材としての魚の変革、新たな養殖システムや培養魚の導入なども進めていく。池見氏は、「これらの取り組みにより、環境負荷の低減、フードロスの削減、食糧問題の解決、そして人々の健康問題といった、社会課題の解決につなげていく」とコメントした。

さらに2つ目の取り組みとして、パーソナル・スーパーフード(完全健康食品)の提供を目指す。パーソナル・スーパーフードとは、suicaなどと連携したPHR(パーソナルヘルスレコード)、マルハニチロの生産と流通のネットワーク、東京大学の食品利用情報学やAI栄養学などをかけ合わせた、一人一人の健康状態や嗜好に応じてパーソナライズされた食事のこと。パーソナル・スーパーフードのコンセプトを実践するメニューは、TAKANAWA GATEWAY CITYのオフィスワーカー向けの食堂などで提供を検討している。

3者はTAKANAWA GATEWAY CITYから、プラネタリーヘルスダイエットを創出し、日本各地と世界に発信していくという。

プレスリリース

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