芽室の解体業者指名停止へ 自衛隊車両を解体したこと証明する書類に虚偽の写真使用 一部の車両解体せずか

防衛省は31日、自衛隊車両の払い下げを受けた北海道・芽室町の解体業者について虚偽の書類を提出したなどとして指名停止にしました。

防衛省から9ヶ月の指名停止措置を受けた芽室町の解体業者、原口商事。去年8月に落札した陸上自衛隊の高機動車22台について、解体したことを証明する書類に虚偽の写真を使用して自衛隊に提出していたということです。

原口商事の社長(去年9月)

「これがエンジンですね。うちらはここまで解体してる」。

HTBは去年、原口商事を取材し、自衛隊車両の解体について代表から話を聞いていました。

自衛隊の高機動車について払い下げを受けた解体業者は再び組み立てられないよう3カ月以内に細かく分解して切断し、鉄くずにしなければなりません。海外への不正な輸出を防ぐためです。解体した後はその写真を添付して自衛隊に書類を提出します。

原口商事は、この書類を去年12月4日に自衛隊に提出していたことがわかっています。しかし、一部の高機動車は解体されず12月8日に苫小牧のヤードから運び出されてる様子が防犯カメラに映っていたことがHTBの取材で明らかになっています。

原口商事から受け取った書類について自衛隊は・・・

「業者から虚偽の書類ではないと説明を受けている」。

原口商事は以前、「他社」の話だという前提でHTBの取材にこのような話をしていました。

原口商事

「1台の車で(写真を)100回撮れば100通りできるんですよ」、「写真だから角度変えれば、そして日にち変えれば、風景変われば雨の日もあればなんぼでもできるんです。1台100、200台を使い回しですよ」。

防衛省によりますと原口商事は調査に対し、解体の証明書類に提出した写真は虚偽のもので、過去の写真を使いまわしていたと認めたということです。

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