「客引き監視の目」強化、駅前部隊新設 郡山署と福島県警

馬場署長(中央)を先頭に繁華街のパトロールに当たる署員ら。犯罪防止へ監視の目を光らせた=1日午後9時45分ごろ、郡山市・JR郡山駅前

 郡山市のJR郡山駅前の繁華街で悪質な客引きやスカウト行為などが増え、治安悪化が懸念されている問題で、郡山署は1日、県警の関係部署と合同で「駅前総合対策部隊」を新設し、活動を開始した。駅前の数カ所にパトロール隊やパトカーがとどまる拠点を設置するなどして、悪質な客引きの監視を強化する。

 治安の早期改善に向け、郡山署は同日、大規模な「駅前浄化活動」を始めた。初日は同署や県警組織犯罪対策課、生活環境課などから隊員を含む計200人態勢で浄化活動に繰り出した。

 馬場孝二署長が「困り苦しむ市民を守るため、一丸となって駅前浄化に取り組んでいこう」と呼びかけ、警察官が一斉に出動した。

 馬場署長を先頭に署員らが駅前周辺をパトロールして犯罪防止へ目を光らせるとともに、大規模な飲酒検問を繰り広げた。

 郡山駅前の繁華街を巡っては、新型コロナウイルスの5類移行後から悪質な客引きなどが増加した。交流サイト(SNS)などでつながり、離合集散を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」の進出などが背景にあるとみられ、市民から不安の声が上がっていた。

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