中国探査機、月裏側に着陸 世界初のサンプル持ち帰りへ

2日、北京の宇宙飛行管制センターのモニターに映し出された、中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が月の裏側に着陸するイメージ(新華社=共同)

 【北京共同】月の裏側から世界で初めて試料(サンプル)の持ち帰りを目指す中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が2日、予定区域への着陸に成功した。新華社が伝えた。岩や土壌などのサンプルを採取し、地球に持ち帰る。「宇宙強国」を掲げる習近平指導部は計画を成功させ、米国やインドなどと競争が激化する宇宙開発をリードしたい考えだ。

 嫦娥6号は着陸直前にエンジンを停止し、衝撃緩和システムを使って月裏側の南極域に軟着陸した。

 国営中央テレビによると、嫦娥6号は着陸から48時間以内にロボットアームやドリルを使って月面や地中にある土壌や岩石を採取し、容器に入れて地球へ運ぶ。

5月、無人月面探査機「嫦娥6号」を搭載し、打ち上げられる運搬ロケット「長征5号遥8」=中国海南省文昌(新華社=共同)
中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が着陸時に撮影したとする月の裏側の画像(中国国家宇宙局のサイトから、共同)

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