アマゴがたくさん泳ぐ川に いなべでフローラなどが稚魚放流 三重

【アマゴの稚魚を手につかみ川へ流す子ども=いなべ市北勢町の小原一色川で】

 豊かな自然を取り戻そうと、三重県いなべ市北勢町の小原一色自治会(水本一郎会長)と四日市市の天然植物薬品メーカー「フローラ」(川瀬善靖社長)は1日、員弁川源流の小原一色川でアマゴの稚魚を放流した。地元住民や近隣の親子連れら約250人が参加し、1万5千匹の稚魚を放った。

 川の魚が激減している状況に危機感を持ち、昔のように豊かで清らかな川を取り戻したいと、両者が共同で放流を計画。平成21年から始まり、今年で16回目。近年参加者が増えてきたこともあり、前回から放流するアマゴの稚魚の数を5000匹増やした。

 アマゴの稚魚は和歌山県日高川町の日高川漁協で約1年かけて育てられたもので、この日同町から4時間かけてトラックで運搬。参加者は決められた放流地点でアマゴの稚魚を受け取り、次々に川へ放流した。

 いなべ市の日沖靖市長は「自然がいっぱいなので、子どもたちが探求心を磨く機会にしてほしい」とあいさつ。フローラの創業者、川瀬善業さんは「以前はいなかったホタルが飛んでいるのを見かけるようになった」と、継続してきた活動の成果を話した。

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