イタリア人が「つらかった」と語る日本の習慣とは 京都で体験し「とても良い思い出に」

イタリア人のカルロ・プルソーニさん【写真:Hint-Pot編集部】

島国の日本はユニークな文化にあふれています。日本の文化や習慣を、実際に体験するのを楽しみにしている訪日外国人は少なくありません。6年前に初めて日本を訪れたというイタリア人男性は、京都でおいしい料理に舌鼓を打ちました。その際、日本のマナーにのっとって食事をし、良い思い出にはなったものの、少々「つらかった」と語ります。いったい、どのような体験だったのでしょうか。

◇ ◇ ◇

訪日して初めて知ったお好み焼きがお気に入り

イタリアのペルージャ大学の文学部で教鞭を執るカルロ・プルソーニさん。2018年に初めて日本を訪れたカルロさんは、10日間滞在し、東京大学や大阪文化センターなどで言語研究の講義を行いました。

カルロさんは当時、「知っている日本料理は寿司くらい」だったそう。滞在中にお好み焼きを知り初めて食べたところ、とても気に入ったといいます。

「『日本のピザ』ともいえると思ったよ。お好み焼きはピザのように気楽に食べられて、トッピングや具を自分で選べるところが良いね」

寿司やラーメンは訪日外国人観光客から不動の人気を誇りますが、実はお好み焼きも近年、注目されている日本食のひとつです。昨年、広島県で開催された先進国7か国首脳会議(G7サミット)の際、イギリスのリシ・スナク首相がお好み焼き作りに挑戦し話題になりました。

ソースのこってりとした味わいや好きな具材が選べること、そして自分自身で調理したり、目の前で焼き上げてもらったりと、体験型なところなどが人気の理由のようです。各地域で特徴が違うことも魅力でしょう。

外国人にとってはつらい姿勢の正座

関西で本格的なお好み焼きを楽しんだカルロさん。実は、お好み焼き以外にも、京都で忘れられない体験をしたそうです。

「京都の伝統的な日本料理店で食べた、鶏肉料理はとてもおいしかった。ただ、食べるときに正座をしなければならなかったのが、つらかったよ……」

椅子とテーブルに慣れた現代の日本人でも、しびれにくい姿勢や足を崩すタイミングなど、和室のマナーは難しいもの。正座を苦手としている人も多いでしょう。食事中は失礼のない程度に楽な姿勢で過ごすのが一番ですが、カルロさんは異文化体験として正座を楽しんだようです。

「その体験もとても良い思い出になっている。忘れることはできない、とても美しい体験だった」

日本文化を尊重し、異文化体験を振り返ったカルロさん。また日本へ来たときには、新たな日本文化に触れてほしいですね。

© 株式会社Creative2