【阪神】岡田監督 9回ヒヤヒヤ連敗ストップに「よぎるもクソも毎日見てるんやから」

重い試合展開に、ベンチで神妙な表情だった阪神・岡田監督

阪神は2日のロッテ戦(ZOZOマリン)に1―0で勝利し、連敗は5でストップ。先発・才木浩人投手(25)が6安打無四死球で、破竹の11連勝中と波に乗るマリン打線を完封し、ハーラートップタイとなる6勝目を挙げた。

9回無死一、二塁。一打同点&長打が出ればサヨナラ負けとなる絶体絶命の大ピンチだったが、この男に託すしかなかった。チームは今カードここまで2戦連続のサヨナラ負け。「2度あることは…」の悪夢も脳裏をよぎったが「そんなんオマエ、よぎるもクソも毎日見てるんやから。よぎるってのはあんま見てないことを言うんや。毎日見てんやから。昨日も今日もな。腹くくるしかないやんか」と、ベンチ内の岡田彰布監督(66)は孝行息子を黙って見守り続けた。

打席にはソトを迎えたが、注文通りの6―4―3の併殺に打ち取り二死三塁。次打者・ポランコも二ゴロに打ち取り、ゲームをクローズさせた才木は大きなガッツポーズをつくり何かを大声で叫ぶ。久々に味わう歓喜の瞬間とあり、ナインも幕張の虎党も大きく沸いた。「あそこはもう気持ちなんで。真っすぐで押していこうと思っていた」。試合後は充実感漂う笑顔で力強く語った。

今カード初めて試合後取材に応じた岡田監督も「才木に聞いたれ(笑い)。俺はもうええやろ。何回目やこれ。アイツが(連敗を)止めたんは」と安堵の笑顔をのぞかせる。この日挙げた唯一の得点は、初回に森下がマークした6号先頭打者アーチのみ。究極のスミ1勝利と、心安らかな週末をプレゼントしてくれた才木に対し、全ての虎党は今夜、足を向けて寝ることはできない。

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