猫が『悲しそうに鳴いている』ときのキモチ4選 実は必ずしも悲しいわけじゃない?

1.悲しんでいる

遠吠えのように「ワオーン」と鳴くのは悲しいときや不安なときです。特徴は、いつもより語尾が長く、トーンが低いこと。いつもと違う環境で落ち着かなかったり、なにかを喪失したときにこのような鳴き方をします。

例えば、玄関の前でウロウロしながら鳴いているときは、家族が帰宅しないことを悲しがっている可能性があります。また留守番中に鳴くのは、ひとりの時間が長すぎて不安になったからでしょう。同居猫や家族が亡くなったときに、慟哭するような声で鳴き続ける猫もいます。

このようなときは、猫の気持ちが落ち着くまで甘えさせてあげるのがおすすめです。「飼い主さんがそばにいる」と安心することができれば、鳴くことも徐々に減っていきます。

2.要求や不満がある

要求があるときに悲しそうな声で鳴く猫もいます。とくに、いつもより声が大きいときはお願いごとがある可能性大です。訴えたい気持ちが強いほど語尾が長くなる傾向があり、「ニャーーーン、ニャーーーン」とやや神経質な声色で鳴き続けます。

猫の要求とは、お腹が空いたとき、遊びたいとき、ドアを開けてほしいときなどです。トイレや寝床の環境が悪くて文句を言っているのかもしれません。苦手な人が家の中にいる、などという場合も。

うるさいからと無視していると愛猫にストレスがたまってしまう危険性もあるため、まずは愛猫がなにを要求しているのかを考えてみましょう。猫に話しかけると、要求がある場所に連れて行ってくれるはずです。

3.体の調子が悪い

猫が悲しそうに鳴いているときは、病気やケガの可能性も疑った方がいいでしょう。あきらかにいつもと違う声で鳴く場合は要注意です。痛みや苦痛が原因で鳴いているかもしれません。

こんなときには、いつもは行かないような部屋の隅でうずくまって鳴いていたり、体のどこかをしきりに舐めたりといった行動が見られることもあります。

また、飼い主さんが撫でてあげようとすると怒ることも。はっきりと痛みがあるわけでなくても、なんとなく違和感があって鳴くこともあります。

食欲や元気に変化はないか、舐め壊しているところはないか、排泄に問題はないかなどをチェックしてみましょう。目に見えない異常が起こっている可能性もあるので、気になることがあれば早めに動物病院へ連れて行くのがおすすめです。

4.発情期だから

発情期のメス猫もまた、悲しげな声で「ウァーオ、ウァーオ」と鳴きます。春がピークといわれ、数日間に渡って鳴き続けたり、月に何度も発情期が訪れることも。悲しげとはいえかなり大きな声なので、初めて猫を飼った人は驚くこともあります。

一方、オス猫は自発的に鳴くことはありませんが、メス猫の鳴き声に誘発されて「アオーン」と鳴くことがあります。また「スプレー行動」といって、マーキングのために後方に尿をかける猫もいるようです。

発情期の鳴き声を無理矢理やめさせるのは難しいですが、シーズンが終われば鳴かなくなるでしょう。なるべく発散できるよう、日中にたっぷり遊んであげるといいかもしれません。ご近所トラブルが気になる方は、避妊・去勢することを検討してみましょう。

まとめ

悲しそうな声で鳴く猫を見ると、こちらまで切ない気持ちになってしまうものです。しかし実際には悲しんでいない場合もあります。体調が悪かったり、発情期だったり、単に「悲しい」わけではないケースもあるのです。

今回は、猫が『悲しそうに鳴いている』ときのキモチについて解説しましたが、鳴き声には個体差があります。とくに、飼い猫は飼い主さんの反応を見て鳴き方を変えることがあるため、中には甲高い声で悲しい気持ちを訴える猫もいるかもしれません。

その場の状況や猫の行動などから気持ちを考え、それに応じた対応をしてあげることが大切です。

© 株式会社ピーネストジャパン