「光る君へ」突如“サスペンス劇場”へ!越前の人々が全員怪しすぎる

第22回より松下洸平演じる周明 - (C)NHK

吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の2日放送・第22回では娘のまひろと共に越前に渡った為時(岸谷五朗)が着任早々、血なまぐさい事件に巻き込まれる事態となり、様変わりしたドラマのテイストに「まさかのサスペンス編」「いきなりサスペンスドラマに」と驚きの声が上がっている。

海を渡り、敦賀の松原客館に立ち寄ったまひろと為時は、宋人の朱仁聡(ヂュレンツォン/浩歌)、通事の三国若麻呂(安井順平)らに歓待され、越前国府に赴く前には為時のために宴が催された。長年官職を得られず苦労を重ねた為時が晴れて越前守となり、独学で学んだ宋語も駆使しつつ能力が発揮されるときを迎えた……と思いきや、迎える面々がことごとく怪しい者たちばかりで視聴者からは今後の為時の心労を憂う声が多く寄せられた。

まず、宋人の朱仁聡。常に通事の三国を連れており、愛想はいいが為時の「なにゆえ帰国せぬのだろうか」との疑問には、乗ってきた船が壊れ、船の修理を国守に頼んだがいまだに出来上がらないとの言い分。さらに、朝廷に貢物を献上したいので取次ぎを願いたいと言い出し、為時がどうしたものかと戸惑っていると通事を通して「どうしても」と強硬な姿勢をとり、SNSでは「悪い顔してる」「朝廷にも賄賂」「めっちゃ裏ありそう」と疑惑の声が上がっていた。為時は、彼らの目的が本当に商いなのかと首をかしげていたが、公式サイトの朱のキャラクター紹介には「実は、宋の朝廷から、ある密命を負っており」とある。

次に、役人で越前介の源光雅(玉置孝匡)。初めは為時に「京の都と違い、初めは何かとご不便がおありでしょう。我らに何なりとお尋ね、お申し付けください」とうやうやしく挨拶していたが、為時が宋人たちの船の修理の進捗について尋ねると、途端に身構える様子。「予定よりは遅れておりますが粛々と進めております」と答える光雅に、為時がいずれ船の様子を見たいと言うと「ご着任早々そのような……宋人のことはこちらでよしなにやっておきますので」とはかばかしくない返事。対して為時が「いや、左大臣様より宋人の扱いを任されて越前に参った。我が国の信用を落とすようなことはできぬ」と毅然と言い放つと、光雅ら役人たちは顔を見合わせ困惑している模様。明らかに“何かを隠している”風の光雅に、為時と同様に視聴者も「船、直してないわね?」「きょどったな」「怪しい…」「様子が変だぞ…?」とざわざわしている様子だった。

さらに、光雅は後日、為時を訪れると金を渡し「どうぞ越前のことは我々越前の者にお任せくださいませ。国守さまはただそれをお認めいただければ懐を肥やしになって都に戻られましょう」と懐柔を試みるも、生真面目な為時はこれを一蹴。「あからさまな賄賂」「首突っ込まれたくないんだ」「怪しい役人ですねえ」「今でもあるある~」とどよめきが起きていた。この一件で光雅は仕返しとばかりに為時に“嫌がらせ”を開始し、為時はストレスがたたって体調を崩してしまった。

そしてもう一人が、松下洸平演じる宋の薬師・周明(ヂョウミン)。まひろは海辺で彼と出会って以来、興味津々の様子で、体調を崩した為時を針治療で治癒する敏腕ぶりにも圧倒されていた。しかし彼の素性は謎に包まれており、終盤で殺人事件が発生した際にさらに謎が深まることに。朱が容疑者として捕らえられると、周明は証人を連れて朱の冤罪を訴えた。その際、まひろには日本語を理解しない様子だった彼が突如、日本語で話し出し、SNSでは宋人なのか日本人なのかと疑問の声が寄せられると共に、これまでとガラリと異なる展開に「まさかの殺人事件」「全員怪しい」「平安ミステリーに期待」と驚き、期待の声でにぎわっている。(石川友里恵)

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