西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

菅井(左)の入団会見に同席する渡辺代行(C)日刊ゲンダイ

「監督」に「GM」に大忙しだ。

昨2日、西武の渡辺久信監督代行(58)が試合前練習中にグラウンドから姿を消した。開始30分ほどでベンチ裏へ。球場を訪れた評論家の橋本武広氏は「あれ? 監督は?」とベンチ裏まで探しに行ったが、会えずじまいだったという。

練習終了から30分後の午前11時半に始まった育成3年目左腕・菅井信也(20)の支配下契約会見で、そのワケがわかった。会見には渡辺代行が出席したが、その直前、菅井と支配下契約を結ぶため、GMとして現場を離れざるを得なかったのだ。

会見では「試合前のお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます」と切り出し、支配下に至った経緯などを説明。会見終了後は報道陣に「さっきは試合前のお忙しい中……って言ったけどさ、俺も忙しいんだよな」と苦笑いである。

球団OBは「GMとしての仕事は忙しくなるのではないか」とこう言う。

「打線は松井監督時からどん底。現在も12球団ワーストのチーム打率.211です。渡辺代行はGMとして補強プランを練っていたが、現場目線から見ることで補強ポイントはより明確になり、補強への思いも強くなったはず。就任会見で『野球人生を懸ける』と言った以上、負け続けるわけにもいきません。すでに、今季一軍未出場のDeNA大田泰示や、めっきり出番が減った中日ビシエドなどを狙っているとウワサがありましたからね」

貧打はここにきて一段と悪化している。松井監督時代は45試合で118得点、1試合平均2.6点だったが、渡辺代行就任後は6試合で10得点、1試合平均1.6点。補強は急務だ。

この日、支配下契約した菅井に関して、「(一軍での)登板日は決まっている」と、先発での起用を示唆した渡辺代行は、グラウンド外からも逆襲を窺っているようだ。

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松井監督と渡辺監督代行には開幕前から確執があった。

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