自民三重県連、信頼回復へ改革 裏金問題 定期大会で採択

【自民党改革などを掲げた活動方針を採択した定期大会=津市羽所町で】

 自民党県連は2日、津市羽所町のホテルグリーンパーク津で定期大会を開いた。党員ら約350人が出席。派閥の裏金問題を受け、信頼回復に努めることを掲げた活動方針を採択した。

 活動方針は、裏金問題などによって「党全体に国民の厳しい目や強い疑念が向けられている」と指摘。「県連としても改めて自らを見つめ直し、必要な改革の道を歩み続ける」と記した。

 次期衆院選や来夏の参院選に向け、党員の確保に努めることも明記。能登半島地震で得た教訓を県の防災対策に反映させることや、憲法改正の機運醸成に取り組むことなども掲げた。

 田村憲久会長はあいさつで、裏金問題によって「自民党は大逆風」とした上で「大変な不信を招き、心からおわびする」と陳謝。「一歩ずつ仕事を進めることで信頼を回復したい」と述べた。

 安倍派に所属していた鈴木英敬衆院議員=三重4区=もあいさつで「深く反省し、真摯(しんし)に取り組む」と説明。吉川有美参院議員=三重選挙区=も「派閥の一員としておわびする」と陳謝した。

 大会では、宮澤博行前防衛副大臣の辞職に伴って5月に繰り上げ当選した県出身の森由起子衆院議員=比例東海=があいさつ。「皆さんに最も近い議員として、精いっぱい頑張る」と述べた。

 一見勝之知事や公明党県本部の中川康洋代表、県市長会長の前葉泰幸津市長らが来賓で出席。大会後は元法務相の山下貴司衆院議員=岡山2区=が「憲法改正実現に向けて」と題して講演した。

© 株式会社伊勢新聞社